2022/07/12 WEBセミナー「速報! 2022年6月総会の状況」配信開始!

新型コロナウイルス禍において会員の皆様に必要な情報をいち早くお届けするべく、2022年7月12日(火)より下記のWEBセミナーの配信を開始いたしました。

テーマ 講 師
速報! 2022年6月総会の状況
三菱UFJ信託銀行
法人コンサルティング部
中川 雅博 様

■WEBセミナーの詳細

セミナー
の内容
2022年6月定時株主総会が終了し、各社とも来年の株主総会に活かすべく、今年の自社の株主総会の振り返りや分析、反省などに余念がないところでしょう。それとともに気になるのが他社の株主総会の動向です。本セミナーでは、株主総会実務や株主総会分析の第一人者であり、全国株懇連合会の理事も務める三菱UFJ信託銀行の中川雅博様に、2022年6月株主総会を分析していただきます。
2022年6月の株主総会の最大の特徴と言えるのは、株主提案を受けた社数、議案数がともに過去最多を記録したことでしょう。株式報酬や役員の選解任などコーポレートガバナンスに関連する株主提案も大幅に増加しています。機関投資家による株主提案も多く、コーポレートガバナンス・コードを引用するなどしたかなり“理詰め”のものも見受けられ、可決されたものや、一定の賛成率を獲得したものもあります。また、気候変動など、近年のトピックとなっている株主提案も見受けられました。本セミナーでは、こうした株主総会議案を詳細に分析していただくほか、株主総会開催日、招集通知の発送日、株主総会の所要時間、出席者数、発言者数及びその内容、お土産の有無、事業報告の短縮の有無、株主総会招集通知等の電子化、バーチャル株主総会の開催状況といった運営面の状況といった「運営面」についてもレポートしていただきます。また、コーポレートガバナンス関連の動向として、機関設計の選択、独立社外役員の選任、女性・外国人役員の選任、任意の指名・報酬委員会の設置、政策保有株式の状況についてもご報告いただきます。
講師の
ご紹介
中川 雅博(なかがわ まさひろ)様
大阪大学法学部卒、大阪大学大学院法学研究科(修士課程)修了。1990年、東洋信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)に入社。以後、証券代行部門・法人ビジネス部門に所属し、一貫して会社法務に関するコンサルティングを行う。現在、三菱UFJ信託銀行(株)法人コンサルティング部に所属し、全国株懇連合会理事、東京株式懇話会常任幹事(研究部 研究第1部担当)も務める。
ハンドブックシリーズ1「株主総会」(共著:2002年12月・商事法務)、ハンドブックシリーズ2「株式実務」(共著:2003年4月・商事法務)、「委員会等設置会社への移行戦略」(共著:2003年5月・商事法務)、「株券電子化と移行のポイント」(共著:2008年5月・商事法務)、「株券電子化-その実務と移行のすべて」(共著:2008年8月・きんざい)、「全株懇モデル[新訂2版]」(共著:2009年3月・商事法務)、「株式事務の基礎知識」(2009年11月・商事法務)、「株主総会ハンドブック第3版」(共著:2015年3月・商事法務)、「株主総会・取締役会・監査役会の議事録作成」(共著:2015年3月・清文社)、「監査等委員会設置会社の活用戦略」(共著:2015年9月・商事法務)、「新株主総会実務なるほどQ&A」(共著:2017年3月・中央経済社)、「株主総会の準備実務・想定問答」(共著:2018年1月・中央経済社)など著書多数。

会員の方は下記URLよりWEBセミナーを視聴いただくことができます。
■会員向けURL(ログインが必要です)
/member/webseminar-webseminar-l/63606/

非会員の方は下記URLよりWEBセミナーの視聴をお申込みいただけます。
■非会員向けURL(グーグルフォームが立ち上がります)
https://forms.gle/FeKW5NQpA7adBQML6

<収録月>
2022年7月

<収録時間>
70分

<視聴環境>
ブラウザー上で視聴できます。インターネットエクスプローラー、エッジで再生できない場合は、ChromeまたはFirefoxなど他のブラウザーをお試しください。また、インターネットに接続する際にプライベートネットワークやプロキシサーバーを経由している場合やファイアーウォールのセキュリティレベルが高い場合には、サンプル動画が再生されない可能性があります。
万が一、こちらのサンプル動画が再生されない場合、端末を管理するシステム管理者にお問い合わせください。

2022/07/12 【WEBセミナー】『速報! 2022年6月総会の状況』

概略

【WEBセミナー公開開始日】2022年7月12日

2022年6月定時株主総会が終了し、各社とも来年の株主総会に活かすべく、今年の自社の株主総会の振り返りや分析、反省などに余念がないところでしょう。それとともに気になるのが他社の株主総会の動向です。本セミナーでは、株主総会実務や株主総会分析の第一人者であり、全国株懇連合会の理事も務める三菱UFJ信託銀行の中川雅博様に、2022年6月株主総会を分析していただきます。
2022年6月の株主総会の最大の特徴と言えるのは、株主提案を受けた社数、議案数がともに過去最多を記録したことでしょう。株式報酬や役員の選解任などコーポレートガバナンスに関連する株主提案も大幅に増加しています。機関投資家による株主提案も多く、コーポレートガバナンス・コードを引用するなどしたかなり“理詰め”のものも見受けられ、可決されたものや、一定の賛成率を獲得したものもあります。また、気候変動など、近年のトピックとなっている株主提案も見受けられました。本セミナーでは、こうした株主総会議案を詳細に分析していただくほか、株主総会開催日、招集通知の発送日、株主総会の所要時間、出席者数、発言者数及びその内容、お土産の有無、事業報告の短縮の有無、株主総会招集通知等の電子化、バーチャル株主総会の開催状況といった運営面の状況といった「運営面」についてもレポートしていただきます。また、コーポレートガバナンス関連の動向として、機関設計の選択、独立社外役員の選任、女性・外国人役員の選任、任意の指名・報酬委員会の設置、政策保有株式の状況についてもご報告いただきます。

【講師】
三菱UFJ信託銀行 法人コンサルティング部
中川 雅博 様

セミナー資料 速報! 2022年6月総会の状況.pdf
セミナー動画

速報! 2022年6月総会の状況(前半)

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速報! 2022年6月総会の状況(後半)

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2022/07/12 WEBセミナー「速報! 2022年6月総会の状況」(会員限定)

概略

【WEBセミナー公開開始日】2022年7月12日

2022年6月定時株主総会が終了し、各社とも来年の株主総会に活かすべく、今年の自社の株主総会の振り返りや分析、反省などに余念がないところでしょう。それとともに気になるのが他社の株主総会の動向です。本セミナーでは、株主総会実務や株主総会分析の第一人者であり、全国株懇連合会の理事も務める三菱UFJ信託銀行の中川雅博様に、2022年6月株主総会を分析していただきます。
2022年6月の株主総会の最大の特徴と言えるのは、株主提案を受けた社数、議案数がともに過去最多を記録したことでしょう。株式報酬や役員の選解任などコーポレートガバナンスに関連する株主提案も大幅に増加しています。機関投資家による株主提案も多く、コーポレートガバナンス・コードを引用するなどしたかなり“理詰め”のものも見受けられ、可決されたものや、一定の賛成率を獲得したものもあります。また、気候変動など、近年のトピックとなっている株主提案も見受けられました。本セミナーでは、こうした株主総会議案を詳細に分析していただくほか、株主総会開催日、招集通知の発送日、株主総会の所要時間、出席者数、発言者数及びその内容、お土産の有無、事業報告の短縮の有無、株主総会招集通知等の電子化、バーチャル株主総会の開催状況といった運営面の状況といった「運営面」についてもレポートしていただきます。また、コーポレートガバナンス関連の動向として、機関設計の選択、独立社外役員の選任、女性・外国人役員の選任、任意の指名・報酬委員会の設置、政策保有株式の状況についてもご報告いただきます。

【講師】
三菱UFJ信託銀行 法人コンサルティング部
中川 雅博 様

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2022/07/12 日本に影響も 米国で揺らぐESG投資

近年急速に拡大してきたESG投資だが、このところESGファンドに対して懐疑的な目も向けられている。・・・

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2022/07/12 日本に影響も 米国で揺らぐESG投資(会員限定)

近年急速に拡大してきたESG投資だが、このところESGファンドに対して懐疑的な目も向けられている。

各国の規制当局は、運用会社による投資商品のグリーンウォッシングに対する取り締まりを強化しており(2021年8月30日のニュース「ESG投資の隆盛に伴い資産運用会社等への開示規制が強化、企業への影響は?」参照)、例えば米証券取引委員会(SEC)は投資ファンドの命名およびESG関連ファンドの情報開示に関する新たな規則案の策定を進めるとともに、足下では、一部のESGファンドのグリーンウォッシング疑惑でゴールドマン・サックスとドイツ銀行を調査している。

グリーンウォッシング : 環境に配慮していることやエコを想起される「グリーン」と、上辺だけを飾ることを意味する「ホワイトウォッシュ」を掛け合わせた造語であり、一見すると自社の商品やサービスなどが(実際にはそうではないにもかかわらず)環境に配慮しているかのように見せかけ、環境意識の高い消費者や投資家への訴求効果を高めようとする行為を指す。

こうした中、ESGへの取り組みを「認定」するサービスも登場している。英国の金融犯罪リスク管理アドバイザリー会社K2 Integrityが7月6日に発表したこのサービスは、運用会社が自社事業や投資家に提供するESGファンドについて、適切なESG目標を設定し、かつ達成しているかを、企業の開示資料と同社による独自調査を基づき検証し、認定するもの。規制当局に加え、投資家をはじめとするステークホルダーのESGファンドに対する監視の目が強まる中、ESGへの取り組みを検証・定量化して欲しいとのニーズに応える狙いがある。同様の認定サービスを提供する企業はこれまで存在しなかっただけに、グリーンウォッシング疑惑を晴らしたい運用機関から利用される可能性があろう。また、この認定サービスが機能すれば、これまでESGファンドに組み込まれていた企業が投資対象から外される可能性がある。その意味では企業にも影響が及ぶことは十分に考えられよう。

上記のとおり、こうしたサービスが登場した背景には、ESGファンドに対する不信感がある。特にESG投資に対して慎重な姿勢が広がっているのが米国だ。世界最大の運用資産残高を誇る大手資産運用会社のブラック・ロックは、今年度における気候変動を含む環境・社会関連の株主提案は過剰に“制約的”かつ“規範的”で、長期的な企業価値向上に寄与しないものが多く、昨年度よりも支持する株主提案は少なくなるとの見通しを示した。ESG投資に積極的なことで知られ、また規模の面でも運用業界におけるプレゼンスが最も高いと言っても過言ではないブラック・ロックの姿勢は運用業界全体に影響を及ぼす可能性があろう。

こうした流れに追い打ちかけかねないのが、一部日本のメディアでも報じられ話題を呼んだ、米国の連邦最高裁判所が6月30日に下した温室効果ガス規制巡る政府の権限を制限する判決だ。この裁判は、18の州や石炭関連企業の一部などが米環境保護庁(EPA=Environmental Protection Agency)を相手取り、発電所の温室効果ガス排出量を規制する権限はないと訴えていたもの。18の州はいずれも共和党勢力が強い。共和党と言えばトランプ元大統領が所属する党であり、11月に中間選挙を控える中、最近も同党のペンス前副大統領が「ESG投資を抑制(rein in)したい」と発言するなど、気候変動対策に反対する姿勢をとってきた。

中間選挙 : 米国の上院議員のうちの3分の1、下院議員全員が改選となる選挙。大統領職の一期(4年)のうち半期(2年)が経過した時点で行われるため「中間選挙」と呼ばれる。

連邦最高裁は、電力部門が石炭の使用停止を余儀なくされたことで深刻な経済的負担を強いられるとの懸念を表明していたこれら18州の主張を受け入れる形で、石炭火力発電所からの温室効果ガス排出量をEPAが一律に規制する権限を制限する判断を下した。現行の法律(大気浄化法)の下では、議会はEPAが高排出ガスから低排出のエネルギー源への転換を促進するための排出量規制を考案する権限を与えられていない、というのが判決の根拠となっている。

ただ、米国では州に独自の権限が与えられており、一部の州政府や地方自治体では、温暖化対策を強化し、温室効果ガス排出削減に向けた取り組みを継続しようとする動きもある。また、米産業界の中にも気候変動対策に積極的な動きがあり、例えば、企業に温室効果ガス排出削減目標設定を求めるScience-Based Targets(SBT)イニシアティブには多くの米企業が参加し、バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいるほか、今年1月には、アップル、マイクロソフト、テスラなど大手企業15社が、最高裁判所にEPAの権限を制限する同訴訟を棄却するよう求める意見陳述書を提出している。

とはいえ、今回の最高裁判決は、今後連邦政府機関を通じて気候変動関連のイニシアティブを実行する能力が制限されることを示唆しており、上記で触れたSECが策定中のESG投資に関する情報開示の統一基準の導入などに大きな影響を与える可能性がある。

米国の企業家(起業家)や金融関係者にはビジネススクール出身者が多いが、実はESG投資に対する考え方は、全米のビジネススクールでも意見が分かれているのが現状だ。米国の動向、特に米国の大手資産運用会社の動向は日本におけるESG投資にも影響を与える可能性があるだけに注視しておく必要があろう。

2022/07/11 従業員の熱中症で会社の民事責任が問われる可能性(会員限定)

異常な暑さが連日のように続いている。6月には観測史上最高気温を記録した地点が多数報告されたことからしても、気候変動の影響を感じざるを得ないところだ。今後、夏本番の到来とともに職場で社員が熱中症に罹患するケースが出て来ることは十分に想定される。

社員が熱中症に罹患した場合、それは労働基準法施行規則別表第1の2(35条関係)2号8に規定する「暑熱な場所における業務による熱中症」に該当し、「原則として」労働者災害補償保険(以下、労災保険)により補償されることになる。

ここで「原則として」としたのは、例えば、休憩中に球技に興じていた、あるいは個人的な信念に基づいて意図的に水分補給を絶っていたことなどが熱中症の原因である場合には、「業務遂行性」または「業務起因性」が阻却(そきゃく)されて補償の対象とならないからだ。

阻却 : 外形的には犯罪や不法行為に該当するように見える行為であっても、法律上その行為を正当とする理由があるため、違法性がなくなること。正当防衛や医師の手術行為などに適用される。

一方、仮に会社(経営者)が冷房の使用を禁じていたために社員が熱中症になったとしても、労災保険は適用される。しかも、会社は国などとともに労災保険の「保険関係当事者」であるため、国から求償されることもない。会社は労災保険でカバーされない「3日間」の休業分を補償すれば、労働基準法による補償義務は果たしたことになる。

ただし、会社は労災保険を使えたからといって、民事上の責任まで免れられるわけではない。熱中症になる蓋然性が高いことを承知していながら会社がその回避手段を講じなかったという「不法行為」について、あるいは、労働契約法5条に規定する安全配慮義務(労働者が安全に仕事できるよう配慮すべき会社の義務)を果たさなかったという「債務不履行」について、労災保険の補償を上回る部分の損害賠償を求める民事訴訟を社員から提起される可能性がある。

事務所衛生基準規則5条3項は「事業者は、空気調和設備を設けている場合は、室の気温が十七度以上二十八度以下及び相対湿度が四十パーセント以上七十パーセント以下になるように努めなければならない」と規定している。これは罰則のない努力義務ではあるが、裁判における判断材料の一つにはなり得ることに加え、仮に経営者が故意(未必の故意を含む)に労働環境を害したと認定されれば、裁判所は会社にとって厳しい判断を下さざるを得ないだろう。

未必の故意 : 犯罪行為による被害を意図し、または確実に発生するとは考えていないが、被害が発生する可能性はあることは認識しており、それでも構わないと考えている心理状態を指す。

そもそも、会社としては、従業員には万全の体調で仕事に取り組んでもらうことが、労働生産性、事故防止のいずれの観点からも望ましいことは言うまでもない。会社へのロイヤリティを含め、それらは、冷房の電気料金コストよりも重要性が高いはずだ。オフィスにおける空調設定に関しては、人によって「暑い」「寒い」の感覚が異なり、それを一種のハラスメントととらえる向きもあるが、少なくとも「暑熱な場所」(室温28℃を上回る場所)にはならないようにしておく必要があろう。

2022/07/11 従業員の熱中症で会社の民事責任が問われる可能性

異常な暑さが連日のように続いている。6月には観測史上最高気温を記録した地点が多数報告されたことからしても、気候変動の影響を感じざるを得ないところだ。今後、夏本番の到来とともに職場で社員が熱中症に罹患するケースが出て来ることは十分に想定される。

社員が熱中症に罹患した場合、それは労働基準法施行規則別表第1の2(35条関係)2号8に規定する「暑熱な場所における業務による熱中症」に該当し、「原則として」労働者災害補償保険(以下、労災保険)により補償されることになる。

ここで「原則として」としたのは、例えば、・・・

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2022/07/08 不動産鑑定士の鑑定評価の信頼性が揺らぐ事件が発生、影響はどこまで広がる?

不動産鑑定士は不動産の鑑定評価のプロフェッショナルであり、その鑑定評価結果は、不動産取引や固定資産の減損評価、企業価値算定、さらには相続などで活用されている。不動産鑑定士の鑑定評価結果が尊重されるのは、不動産鑑定士が高い専門性を持っているからのみならず、「鑑定評価の依頼主から独立性」を保っているからこそと言えるが、その土台を揺るがしかねない事件が発生し、大きな注目を集めている。・・・

減損 : 固定資産による将来の現金回収見込額が簿価を下回った場合に、下回った分だけ損失を計上すること。

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2022/07/08 不動産鑑定士の鑑定評価の信頼性が揺らぐ事件が発生、影響はどこまで広がる?(会員限定)

不動産鑑定士は不動産の鑑定評価のプロフェッショナルであり、その鑑定評価結果は、不動産取引や固定資産の減損評価、企業価値算定、さらには相続などで活用されている。不動産鑑定士の鑑定評価結果が尊重されるのは、不動産鑑定士が高い専門性を持っているからのみならず、「鑑定評価の依頼主から独立性」を保っているからこそと言えるが、その土台を揺るがしかねない事件が発生し、大きな注目を集めている。この事件は、中部電力系のJ-REIT銘柄であるエスコンジャパンリート投資法人の資産の運用を担う運用会社「エスコンアセットマネジメント」が、同投資法人が取得予定の物件について不動産鑑定業者に不適切な働きかけを行い、鑑定評価額の引き上げを行っていたというもの。当該不正は証券取引等監視委員会によるエスコンアセットマネジメントへの検査で発覚し、証券取引等監視委員会が2022年6月17日に金融庁に行政処分を行うよう勧告をしたことで、事件の存在が広く知れ渡ることとなった。後述するように、本件はJ-REIT 銘柄だけの話にはとどまらず、上場会社全般にも影響を及ぼす可能性がある。

減損 : 固定資産による将来の現金回収見込額が簿価を下回った場合に、下回った分だけ損失を計上すること。
J-REIT : 上場不動産投資法人

まず本件の概要を説明しよう。証券取引等監視委員会の検査結果によると、エスコンジャパンリート投資法人では、エスコンアセットマネジメントの親会社(日本エスコン。なお、日本エスコンは中部電力の子会社であるため、エスコンアセットマネジメントは中部電力の孫会社に該当する)およびその利害関係者(親会社や子会社など)から物件を取得する際には、同投資法人が不当な高値で物件を押し付けられることがないよう、第三者である不動産鑑定業者から当該物件の鑑定評価を取得し、その鑑定評価額を上限として当該不動産の取得価格を決定する仕組みを採用している。これはJ-REITでは一般的に行われている利益相反排除の仕組みだ。

ところが、エスコンアセットマネジメントは同社の親会社(日本エスコン)の利害関係者(以下、親会社)が保有する不動産をエスコンジャパンリート投資法人に取得させるにあたり、不動産鑑定業者から提示された鑑定評価の中間報告額または概算額が親会社の売却希望価格に満たない事態となった。それでも投資法人に物件に取得させるのであれば、本来なら親会社の売却希望価格を下げるしかないが、エスコンアセットマネジメントは親会社の売却希望価格を優先し、鑑定評価額の方に手を加えるという不正を行った。具体的には、不動産鑑定業者に対し親会社の売却希望価格を伝達するなどしたうえで、鑑定評価額が当該売却希望価格を上回るものとなるよう依頼していた。証券取引等監視委員会は、こうした鑑定評価額を引き上げるための働きかけは、不動産鑑定業者の独立性を損なう不適切な行為であるとしている。

また、エスコンアセットマネジメントは、エスコンジャパンリート投資法人が親会社から取得する物件の不動産鑑定評価を依頼する際には、親会社の売却希望価格を上回る鑑定評価額を得ることを企図して、複数の不動産鑑定業者から不動産鑑定評価の概算額を聴取し、そのうち最も高い概算額を提示した不動産鑑定業者の鑑定報酬額が他の不動産鑑定業者と比べて最も廉価になるよう、当該不動産鑑定業者と交渉していた。最も安い鑑定報酬額を提示した不動産鑑定業者を選定した外観を残すことで、不正を隠蔽するためだ。エスコンジャパンリート投資法人の役員会では、当該不動産鑑定業者による概算額が最も高かったことを伏せたうえで、当該不動産鑑定業者の鑑定報酬額が最も廉価であることを理由に、当該不動産鑑定業者を鑑定評価の依頼先として選定していた。証券取引等監視委員会は、この行為を、親会社の売却希望価格でエスコンジャパンリート投資法人に物件を取得させることを最優先した不適切な不動産鑑定業者選定プロセスであったと認定。さらに、エスコンアセットマネジメントはエスコンジャパンリート投資法人のために忠実に投資運用業を行っていないとして、金融商品取引法42条1項に定める「忠実義務」(エスコンジャパンリート投資法人への忠実義務)に違反すると結論付けている。

エスコンアセットマネジメントは行政処分勧告の公表日(2022年6月17日)の直前(2022年6月13日)に監査役設置会社から監査等委員会設置会社に移行すること等をリリースし、ガバナンス強化の姿勢を打ち出しているが、今後、金融庁がエスコンアセットマネジメントへの行政処分を実施すれば、エスコンジャパンリート投資法人は運用会社の変更を迫られる可能性がある。

証券取引等監視委員会の行政処分勧告自体は資産運用会社を対象にしたものだが、反射的に不動産鑑定士業界も傷を負うことになる。今回の事態に慌てた日本不動産鑑定士協会連合会は2022年6月22日、証券取引等監視委員会が「認めた問題点は、適正な鑑定評価の実施を阻害するものであり、誠に遺憾」であるとして、「本会におきましても、本件の情報収集に努め、不適切な事実関係が判明致しましたら、厳正に対処してまいります」との声明を出している。今後、鑑定評価額の引き上げを行った鑑定業者に対して業界団体や監督官庁から何らかの処分が行われることは不可避だろう。ちなみに、現時点で不動産鑑定業者の名称は明らかにされていない。エスコンジャパンリート投資法人の有価証券報告書などでは利用している不動産鑑定業者が公表されているものの、問題となった不動産物件が特定されていないため、現時点では不動産鑑定業者の特定もできない。

今後、当該鑑定業者が明らかになれば、当該鑑定業者を利用していた他の投資法人に対しても「鑑定評価額は大丈夫か?」といった声が上がる可能性があり、ひいてはJ-REITの投資口の相場にも悪影響を与えかねない。そうなると、低金利が続き運用難に苦しむ中、安定的に高配当を得られるJ-REITの投資口を多く保有している地銀等の金融機関も、時価評価を通じて決算への悪影響を被ることとなろう。

今回の事件の影響はJ-REIT業界だけでは収まらない。冒頭で述べたように、上場会社においても、不動産取引や固定資産の減損評価、企業価値算定等で不動産鑑定業者から不動産鑑定評価を入手する機会は多々ある。「不動産鑑定士の鑑定評価額は交渉次第で何とでもなる」といった印象が広まれば、不動産鑑定士の鑑定評価の信頼性が大きく損なわれることになる。上場会社が信用度の低い不動産鑑定業者を利用していれば、監査法人から業者変更を促される可能性もある。

逆に言うと、上場会社にとっては、自社が利用している不動産鑑定業者の見直しの要否を検討する良い機会となる。また、不動産鑑定業者に鑑定評価を依頼する部署がエスコンアセットマネジメントのように鑑定業者へ圧力をかけることがないよう、監査役や内部監査室等はこれまで以上に目を光らせる必要がある。本件が本格的に火を噴くのは金融庁の行政処分後と思われるだけに、それまでに不動産鑑定評価を取得する機会がある上場会社は、エスコンジャパンリート投資法人の有価証券報告書などを参考にしながら、見直しも含め鑑定業者を慎重に選定しておきたいところだ。