2021/04/28 2021年4月度チェックテスト第1問解答画面(不正解)

不正解です。
2021年4月7日に東京証券取引所が公表したコーポレートガバナンス・コードの改訂案の補充原則1-2④によると、プライム市場上場会社は、「機関投資家向け」に議決権電子行使プラットフォームを利用可能とすべきとされています(問題文の「個人投資家向け」は誤りです)。

こちらの記事で再確認!
2021年4月1日 速報・CGコード改訂 プライム市場向け特則は「独立性の向上」と「情報開示の充実」で各3原則(会員限定)

2021/04/27 2021年6月総会に向けCGコード改訂を先取りする企業相次ぐ

3月決算上場会社の2021年6月総会に向け、コーポレートガバナンス・コード(以下、CGコード)の改訂を先取りする企業が相次いでいる。・・・

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2021/04/27 2021年6月総会に向けCGコード改訂を先取りする企業相次ぐ(会員限定)

3月決算上場会社の2021年6月総会に向け、コーポレートガバナンス・コード(以下、CGコード)の改訂を先取りする企業が相次いでいる。東京証券取引所が昨日(2021年4月26日)公表した「2021年3月期決算会社の定時株主総会の動向について」によると、機関投資家向けの議決権電子行使プラットフォームを利用するとしている市場第一部上場会社は62.5%()あった。昨年の52.9%と比べると9.6ポイント増加している。その背景には、現在東証がパブリックコメント(2021年4月7日〜5月7日まで)に付しているCGコード改訂案の中で、「特に、プライム市場上場会社は、少なくとも機関投資家向けに議決権電子行使プラットフォームを利用可能とすべきである」との一文が補充原則1-2④に追加されたということがある。改訂CGコードの施行は6月が見込まれており、3月決算会社は2022年3月期の株主総会から同原則に対応すればよいが、プライム市場上場を目指す会社の中には、改訂前の2021年3月期から前倒しでの対応に踏み切ったところが多かったということだろう。

議決権電子行使プラットフォーム : 東証と米国Broadridge社の合弁会社であるICJ(インベスター・コミュニケーションズ・ジャパン)社が2004年から提供を開始した機関投資家向け電子投票システムである。議決権行使に際して郵便物の受発送を伴わないため、外国人をはじめ機関投資家にとっては時間削減などメリットが大きい。

 2021年4月23日までに寄せられた1,680社(3月期決算の上場会社の72.6%)の回答内容に基づいて集計しているため、今後集計が進むにつれ変動する可能性がある。以下、同じ。

こうした動きは英文開示でも起こっている。招集通知本文および株主総会参考書類の英訳版を提供する予定の市場第一部上場会社は65.7%に上っており、昨年同時点の57.4%より8.3ポイント増加している。これも、CGコードの改訂により「特に、プライム市場上場会社は、開示書類のうち必要とされる情報について、英語での開示・提供を行うべきである。」との一文が補充原則3-1②に追加されたことが影響しているのは間違いない。

また、2021年3月期決算会社のうち総会開催日の3週間(中15営業日)以上前にTDnetで招集通知を公表する予定の市場第一部上場会社は74.1%と過去最高水準(2019年3月期は69.1%、2020年3月期は68.3%)となった。これには、東証のルール改正で、上場会社は2021年3月1日から「招集通知」「株主総会参考書類」「計算書類・連結計算書類」「事業報告」等を、株主総会の日の“3週間前よりも早期”に、“電磁的方法”により提供することが努力義務として課されるようになったことが影響している(東証のルール改正については2020年12月21日のニュース「東証、株主総会資料の3週間前ウェブ開示を上場企業の努力義務に」を参照)。

コロナ禍の影響がみられるのが、バーチャル株主総会開催の開催動向だ。今年6月の株主総会では東証上場会社の232社(14.0%)の3月期決算会社がバーチャル株主総会を実施する予定としている。これは前期の5.2%と比べ3倍近い数字となる。3回目の緊急事態宣言の終結が遅れるようであれば、バーチャル総会実施会社はさらに増加する可能性もある。ただし、バーチャル総会実施予定会社のうち大半がハイブリッド参加型(208社 12.6%)を選択している。これに対し、ハイブリッド出席型は19社(1.1%)あり、 産業競争力強化法改正を見込んで(バーチャルオンリー型の開催を予定する会社は5社(0.3%)にとどまった。改正産業競争力強化法が未だ成立しない中、バーチャルオンリー型総会を招集する場合、「株主の利益の確保に資するものとして経済産業省令・法務省令で定める事項」を定めなければならないとされるなど、バーチャルオンリー型を選択するかどうかの判断材料となる事項が未確定であることが影響していると言えそうだ(2021年2月16日のニュース「バーチャルオンリー総会、省令の公表時期次第で“見送り”ムード広がる可能性」を参照)。

ハイブリッド参加型 : リアル株主総会の様子をライブ配信するだけで、オンラインでの議決権の行使は認めないバーチャル株主総会。
ハイブリッド出席型:リアル株主総会の様子をライブ配信したうえで、オンラインでも議決権の行使を認めるバーチャル株主総会。
産業競争力強化法 :日本経済の3つの歪みとされる「過剰規制」「過小投資」「過当競争」を是正するため、収益力の飛躍的な向上に向けた事業再編などの企業の取り組みを後押しする法律。
バーチャルオンリー型 :リアル株主総会を開催せず、全出席者が遠隔地からインターネット等で参加する株主総会。日本の会社法では、株主総会を招集するには、開催する「場所」を定めることを求めていることから(会社法298条1項1号)、会社法上は実現困難とされている。

 2021年4月27日現在、「場所の定めのない株主総会」を認めるよう産業競争力強化法を一部改正する法案が衆議院で審議中である。

2021/04/26 【役員会 Good&Bad発言集】一斉休業とセキュリティリスク(会員限定)

<解説>
一斉休業で高まるセキュリティリスク

労働基準法が改正され、2019年4月から、すべての企業において、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者(管理監督者を含む)に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日について企業が時季を指定して取得させることが義務付けられるようになりました。企業によっては年末年始、ゴールデンウィーク(GW)、お盆などの休暇と年次有給休暇の計画的付与日を組み合わせて、長期の一斉休業を実施するところも増えています。

一斉休業にあたり注意したいのがセキュリティリスクです。システム管理者や利用者が長期間不在になるなどいつもとは違う状況になることから、ウイルス感染や不正アクセス等の被害が発生した場合に対処が遅れて被害が拡大する可能性があるからです。そこで、独立行政法人情報処理推進機構では、2018年12月20日に「長期休暇における情報セキュリティ対策」を公表し、長期休暇の前、最中、休暇明けの時点ごとに、システム管理者とシステム管理者以外の従業員(利用者)にわけて以下の対策を行うよう注意を呼び掛けています。

■長期休暇前の対策
システム管理者 システム管理者以外の従業員(利用者)
(1)緊急連絡体制の確認
不測の事態が発生した場合に備えて、委託先企業を含めた緊急連絡体制や対応手順等が明確になっているか確認してください。
・連絡体制の確認(連絡フローが現在の組織体制に沿っているか、等)
・連絡先の確認(各担当者の電話番号が変わっていないか、等)
(1)機器やデータの持ち出しルールの確認と遵守
長期休暇に社外での対応が必要となるなどパソコン等の機器やデータ等の情報を持ち出す場合は、持ち出しルールを事前に確認し遵守してください。
(2)使用しない機器の電源OFF
長期休暇中に使用しないサーバ等の機器は電源をOFFにしてください。
(2)社内ネットワークへの機器接続ルールの確認と遵守
ウイルス感染したパソコンや外部媒体等を社内ネットワークに接続することで、ウイルスをネットワーク内に拡散してしまうおそれがあります。長期休暇中にメンテナンス作業などで社内ネットワークへ機器を接続する予定がある場合は、社内の機器接続ルールを事前に確認し遵守してください。
(3)使用しない機器の電源OFF
長期休暇中に使用しない機器は電源をOFFにしてください。
■長期休暇中の対策
持ち出し機器やデータの厳重な管理
自宅等に持ち出したパソコン等の機器やデータは、ウイルス感染や紛失、盗難等によって情報漏えい等の被害が発生しないよう、厳重に管理してください。
■長期休暇明けの対策
システム管理者 システム管理者以外の従業員(利用者)
(1)修正プログラムの適用
長期休暇中にOS(オペレーティングシステム)や各種ソフトウェアの修正プログラムが公開されている場合があります。修正プログラムの有無を確認し、必要な修正プログラムを適用してください。
(1)修正プログラムの適用
長期休暇中にOS(オペレーティングシステム)や各種ソフトウェアの修正プログラムが公開されている場合があります。修正プログラムの有無を確認し、必要な修正プログラムを適用してください。なお、修正プログラムの適用については、システム管理者の指示に従ってください。
(2)定義ファイルの更新
長期休暇中に電源を切っていたパソコンは、セキュリティソフトの定義ファイル(パターンファイル)が古い状態のままになっています。電子メールの送受信やウェブサイトの閲覧等を行う前に定義ファイルを更新し、最新の状態にしてください。
(2)定義ファイルの更新
長期休暇中に電源を切っていたパソコンは、セキュリティソフトの定義ファイル(パターンファイル)が古い状態のままになっています。電子メールの送受信やウェブサイトの閲覧等を行う前に定義ファイルを更新し、最新の状態になっていることを確認してください。
(3)サーバ等における各種ログの確認
サーバ等の機器に対する不審なアクセスが発生していないか、各種ログを確認してください。もし何らかの不審なログが記録されていた場合は、早急に詳細な調査等の対応を行ってください。
(3)持ち出し機器のウイルスチェック
長期休暇中に持ち出していたパソコンや、データを保存していたUSBメモリ等の外部記憶媒体にウイルスが感染していないか、組織内で利用する前にセキュリティソフトでウイルススキャンを行ってください。
(4)不審なメールに注意
実在の企業などを騙った不審なメールに関する相談が多く寄せられています。こういったメールの添付ファイルを開いたり、本文中のURLにアクセスしたりすることで、ウイルスに感染したり、フィッシングサイトに誘導されたりしてしまう可能性があります。長期休暇明けはメールが溜まっていることが想定されますので、誤って不審なメールの添付ファイルを開いたり、本文中のURLにアクセスしたりしないように注意してください。不審なメールを受信していた場合は各組織のシステム管理者に報告し、指示に従ってください。

その他、長期休暇前には重要なデータのバックアップをとっておくようにしておくべきです。また、システムの保守・運用・監視につきアウトソーシングをすることで、システム管理者への負荷を減らすとともに、長期休暇時のリスクを減らすことが可能になります。

また、内閣官房に設置された内閣サイバーセキュリティセンターも2021年4月26日、「大型連休等に伴うセキュリティ上の留意点について」を公表しています。これは新型コロナウイルス感染症対応の長期化に伴い、引き続き、これらに乗じたとみられるサイバー攻撃が確認されていることに加え、大型連休がサイバーセキュリティに与えるリスクを踏まえ、適切な管理策が必要となることに鑑み、十全なサイバーセキュリティ確保のための注意喚起のための文書となります。これによると、下記の5つのリスクが指摘されています。

① テレワークに関するセキュリティリスク
② 最近のマルウエアに関するセキュリティリスク
③ 新たに確認された脆弱性に関するセキュリティリスク
④ システム更改等の作業に起因するリスク
⑤ 長期休暇に伴うリスク

ここでも「⑤ 長期休暇に伴うリスク」が取り上げられているのが目を引きます。「⑤ 長期休暇に伴うリスク」として具体的に下記の4つのリスクが掲げられています。

・長期休暇明けに行われる大量のメール確認による不注意がマルウエアの感染につながる不審メール等を開封するリスク
・長期休暇中に確認・公表された脆弱性、関係機関からの提供情報、OS、ソフトウエア等への対応が遅延するリスク
・長期休暇中のインシデントに対して監視の目が届きにくくなるリスク
・長期休暇中に発生したインシデント等が適切に担当者に伝達されないリスク

こういったリスクはシステム管理者が把握しているだけでは不十分です。長期休暇に入る前に、全従業員に当該リスクと対策を周知徹底させておくべきと言えます。

さて、以上の解説をご覧いただければ、誰の発言がGOOD発言か、もうお分かりですね。正解は以下のとおり。

<正解>
GOOD発言はこちら

取締役B:「私は大半のシステムを一時停止させる計画に賛成です。ただ、GWが明けたときが危ないので、GW明けの初日にはシステム担当部門の方に緊張感をもって取り組んでもらう必要がありますね。」
コメント:一斉休業時に大半のシステムを停止することで、システム管理者が休暇中のセキュリティリスクを相当抑え込むことが可能になります。もっとも、長期休暇中にOS(オペレーティングシステム)や各種ソフトウェアの修正プログラムが公開されている場合があるので、長期休暇明けにシステムを再起動する際には注意が必要となります。また、長期休暇中に確認・公表されたシステムの脆弱性に対する反応が遅れる可能性もあります。そういったリスクに備えることを促すBの発言はGoodです。

BAD発言はこちら

取締役A:「一部とはいえシステムを止めると自宅でリモートワークをする従業員に迷惑がかかる可能性があるので、システムを止めるべきではありません。」
コメント:そもそも一斉休業期間中である以上、それに従わずにリモートワークをしようとする従業員が万が一いる可能性に備える必要はなく、むしろそういう従業員に配慮しないことが働き方改革を進めるうえで重要となってきます。取締役Aの発言は一斉休業の意味を理解していないBad発言です。

取締役C:「そうですね。GWが明けたあとに社内アナウンスをしっかりとやるようにして欲しいですね。」
コメント:GW明けに各従業員がGW中に届いた大量の未読メールを処理する中で、不注意によりマルウエアの感染につながる不審メールを開封するリスクが普段よりも高まります。そのためには全従業員に対して「GW前」に注意を促す必要があります。「GWが明けたあと」の社内アナウンスでは遅すぎるので、Cの発言はBadです。