2019/09/30 2019年9月度チェックテスト第3問解答画面(不正解)

不正解です。
創業者である前代表取締役が逮捕されるという衝撃的な事件が起きたすてきナイスグループ(東証一部)では、創業家、とりわけ平田恒一郎前代表取締役会長による経営に対する強い影響力が不正(同社における不正の内容や前代表取締役会長の不正への関与については【失敗学第62回】すてきナイスグループの事例を参照)の原因の一つであったとして、「創業家(平田家)との決別」の方針を固め、「創業家との関係整理委員会」を設置しました。「創業家との関係の整理を図っている上場企業はない」とする問題文は誤りです。

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2019年9月6日 不正の温床 “隠れ子会社”の有無の確認を(会員限定)

2019/09/30 2019年9月度チェックテスト第3問解答画面(正解)

正解です。
創業者である前代表取締役が逮捕されるという衝撃的な事件が起きたすてきナイスグループ(東証一部)では、創業家、とりわけ平田恒一郎前代表取締役会長による経営に対する強い影響力が不正(同社における不正の内容や前代表取締役会長の不正への関与については【失敗学第62回】すてきナイスグループの事例を参照)の原因の一つであったとして、「創業家(平田家)との決別」の方針を固め、「創業家との関係整理委員会」を設置しました。「創業家との関係の整理を図っている上場企業はない」とする問題文は誤りです。

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2019年9月6日 不正の温床 “隠れ子会社”の有無の確認を(会員限定)

2019/09/30 2019年9月度チェックテスト第2問解答画面(正解)

正解です。
社外の補欠監査役候補は既存の監査役が任期途中で退任するなど条件を満たせば社外監査役になる存在である以上、選任議案では独立性の説明は欠かせません。「独立性についての説明は不要」とする問題文は誤りです。

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2019年9月5日 独立性の説明なければ「独立性なし」と“推定”される(会員限定)

2019/09/30 2019年9月度チェックテスト第2問解答画面(不正解)

不正解です。
社外の補欠監査役候補は既存の監査役が任期途中で退任するなど条件を満たせば社外監査役になる存在である以上、選任議案では独立性の説明は欠かせません。「独立性についての説明は不要」とする問題文は誤りです。

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2019年9月5日 独立性の説明なければ「独立性なし」と“推定”される(会員限定)

2019/09/30 2019年9月度チェックテスト第1問解答画面(不正解)

不正解です。
ESG投資の広がりや環境問題に対する関心の高まりを踏まえ、統合報告書等で「E(環境)」への対応をアピールする企業が増えているが、形だけの取り組みは投資家にもいずれ見抜かれることになるでしょう。コスト面を考え、つい“手軽な”取り組みを選択しがちな企業の心理も理解できますが、環境問題への対応が待ったなしの状況となる中、企業にはより本質的な取り組みが求められると言えます。問題文は誤りです。

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2019年9月2日 世界的な広がりを見せる環境対策が実はほとんど意味なし?(会員限定)

2019/09/30 2019年9月度チェックテスト第1問解答画面(正解)

正解です。
ESG投資の広がりや環境問題に対する関心の高まりを踏まえ、統合報告書等で「E(環境)」への対応をアピールする企業が増えているが、形だけの取り組みは投資家にもいずれ見抜かれることになるでしょう。コスト面を考え、つい“手軽な”取り組みを選択しがちな企業の心理も理解できますが、環境問題への対応が待ったなしの状況となる中、企業にはより本質的な取り組みが求められると言えます。問題文は誤りです。

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2019年9月2日 世界的な広がりを見せる環境対策が実はほとんど意味なし? (会員限定)

2019/09/30 2019年9月度チェックテスト

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【問題1】

統合報告書等での「E(環境)」への対応をアピールできるよう、コストのかかる本質的な取り組みよりも、プラスチック製ストロー廃止のようにそれほどコストをかけずに手軽に自社のイメージアップを図ることができる表面的な取り組みを優先すべきである。


正しい
間違い
【問題2】

社外の補欠監査役候補の選任議案では、独立性についての説明は不要である。


正しい
間違い
【問題3】

たとえ創業家の存在が会社の発展のための足かせになっていたとしても、創業家との関係を整理するための委員会などを作り、公然と創業家との関係の整理を図っている上場企業はない。


正しい
間違い
【問題4】

上場子会社の社外監査役候補者に親会社やグループ会社の出身者がいる場合、機関投資家は当該選任議案に対して反対票を投じる傾向が増している。


正しい
間違い
【問題5】

自己株式取得の場合、配当と異なり、財源規制が適用されない。


正しい
間違い
【問題6】

国際コーポレート・ガバナンス・ネットワーク(International Corporate Governance Network=ICGN)は、日本の上場企業に対して、議長と構成員の過半数を独立社外取締役が占める指名委員会・報酬委員会の設置を求めている。


正しい
間違い
【問題7】

招集通知に記載するかどうかが未確定の段階で、株主総会で論点になりそうな議案について機関投資家と対話をすることは避けなければならない。


正しい
間違い
【問題8】

確定拠出年金を導入する企業は、コーポレートガバナンス・コードの原則2-6に対応した開示を行わなくても特段問題はない。


正しい
間違い
【問題9】

投資家が中長期的に望ましいと考える配当性向のレンジでもっとも多いのは「30%以上40%未満」である。


正しい
間違い
【問題10】

2019年6月に金融庁が企業内容等開示ガイドラインを改正し、臨時報告書に会計監査人が異動した実質的な理由が記載されるよう、具体的な交代理由を例示してからというもの、上場企業のオピニオン・ショッピングの状況が明瞭に開示されるようになった。


正しい
間違い

2019/09/27 【失敗学第64回】⽇本和装ホールディングスの事例(会員限定)

概要

和服の販売仲介事業を営む日本和装ホールディングス(東京証券取引所市場第二部)で、当時の会長兼社長が個人的経費を会社に費用負担させていた。

経緯

日本和装ホールディングスが2018年10月31日に特別調査委員会の調査報告書を公表し、代表取締役会長兼社長の吉田氏が代表権を返上するまでの経緯は次のとおり。

2018年
5月1日:日本和装ホールディングスが、東京証券取引所市場第一部への指定申請を行う。東京証券取引所の審査過程で同社は東証から関連当事者取引に関する問題点・不備の指摘を受ける。
9月6日:日本和装ホールディングスは特別調査委員会を設置。
10月31日:日本和装ホールディングスが特別調査委員会の調査報告書を公表。
12月1日:代表取締役会長兼社長の吉田氏が代表権を返上

内容・原因・改善策

日本和装ホールディングスが公表した特別調査委員会の調査報告書によると、同社が会長の個人的経費を負担していた原因、再発防止策は次のとおりである(これが調査報告書で問題視された事項のすべてではない)。

吉田会長個人が負担すべき自宅費用を会社が負担
内容 日本和装ホ-ルディングスの規程によると、役員の社宅の利用は月額費用(賃料、管理費、共益費等)は20万円を上限として会社が負担するとされていたにもかかわらず、吉田会長の社宅費用の全額を会社が負担していた(3年間で35百万円)。
原因 (経緯)
日本和装ホ-ルディングスでは、2010年3月から吉田会長の自宅に脅迫状が届いたことを契機に、吉田会長のセキュリティ確保(登記上の住所を居宅とは別に確保する)を目的として、「会長自宅とは別の物件」を会社が全額負担する形で賃借し、当該物件の住所を代表者住所として登記するとともに、定期的に場所を移していた(麻布十番、六本木、虎ノ門と転居)。もっとも、2016年1月以降は、改装等により会長自宅が利用できなくなったことから「会長自宅イコール社宅」として利用されるようになり、脅迫事件から年月が経過してセキュリティ確保の必要性が低下してもなお、田園調布、元麻布、日本橋と定期的に転居が行われて、当該社宅(自宅として利用)に係るコストを会社が全額負担していた。
(機会)
・同社においては、吉田会長の⼀存で物事が決定されることが多かった。また、吉田会長、菅野取締役を中心とした管理部門の責任者が関連当事者取引の問題性を十分に理解・認識しておらず、公私の区別がついていなかった。
・関連当事者取引の存在を適切に把握する仕組みや関連当事者取引を牽制する仕組みがなかった。
・こうした恣意的かつ不透明な意思決定が常態化していたことによって、取締役会で議論すべき事項が取締役会に上程されないという事態につながり、さらにその結果として、社外役員による牽制が十分に働かない状況となっていた。
再発防止策 役員の意識改革
役員が社会の公器の⼀員としての自覚を再認識する
内部管理体制の再整備・強化
利益相反取引・関連当事者取引に対する正確な知識の共有化、当該取引に関する社内ルールの再整備・周知徹底、モニタリング体制の強化
適切な意思決定プロセスの構築
恣意的かつ不透明な意思決定プロセスから脱却し、上場企業としてあるべき適切な意思決定のプロセスが取られる仕組みを構築する
会長個人が所有するクルーザーの維持費を会社が負担
内容 吉田会長個人が所有するクルーザーの船舶係留利用料その他維持費を日本和装ホールディングスが支払っていた(5年間で計23百万円)。この費用負担は利益相反取引に該当するところ、取締役会決議も経ていなかった。また、関連当事者取引として認識もされていなかった。
原因 (経緯)
2014年12月期に、菅野取締役が吉田会長にクルーザーの維持費用を会社で負担することを提案したのがきっかけであった。これは、吉田会長の役員報酬が従前より低額(ピーク時の4割程度)であることから吉田会長個人の懐事情を慮っての提案であり、「会社の業務目的に利用しているのだから会社が負担しても問題無い」という正当化を図りつつ、吉田会長個人のために行動していたという側面があった(報告書16ページ)。
(機会)
・同社においては、吉田会長の⼀存で物事が決定されることが多かった。また、吉田会長、菅野取締役を中心とした管理部門の責任者が関連当事者取引の問題性を十分に理解・認識しておらず、公私の区別がついていなかった。
・関連当事者取引の存在を適切に把握する仕組みや関連当事者取引を牽制する仕組みがなかった。
・こうした恣意的かつ不透明な意思決定が常態化していたことによって、取締役会で議論すべき事項が取締役会に上程されないという事態につながり、さらにその結果として、社外役員による牽制が十分に働かない状況となっていた。
(正当化)
年間の船舶係留費等については、都度稟議書による決裁がなされているところ、当該稟議書には、常勤取締役の押印、署名または内容確認済みである旨の記載がなされていた。また、決裁後であるが、常勤監査役、内部監査室長も押印していた。当該クルーザーは、吉田会長の所有物であることを他の常勤役員や内部監査室長は認識していた(あるいは知り得る状態にあった)が、当該クルーザーが従業員の福利厚生(懇親会)や顧客の接待目的で利用されていたことから、上記負担について疑問に思ったり、関連当事者取引・利益相反取引と認識することはなかった。そのため取締役会決議も経ていなかった。
再発防止策 上記の「吉田会長の社宅費用」の再発防止策を参照
会長が個人で所有するロールスロイスの維持費を会社が負担
内容 吉田会長個人が所有するロールスロイスの自動車税、保険料その他維持費用を日本和装ホールディングスが支払っていた(3年間で計1.8百万円)。この費用負担は利益相反取引に該当するところ、取締役会決議も経ていなかった。また、関連当事者取引として認識もされていなかった。
原因 (経緯)
菅野取締役が吉田会長にロールスロイスの維持費用を会社で負担することを提案したのがきっかけであった。これは、吉田会長の役員報酬が従前より低額(ピーク時の4割程度)であることから吉田会長個人の懐事情を慮っての提案であり、「会社の業務目的に利用しているのだから会社が負担しても問題無い」という正当化を図りつつ、吉田会長個人のために行動していたという側面があった(報告書16ページ)。
(機会)
・同社においては、吉田会長の⼀存で物事が決定されることが多かった。また、吉田会長、菅野取締役を中心とした管理部門の責任者が関連当事者取引の問題性を十分に理解・認識しておらず、公私の区別がついていなかった。
・関連当事者取引の存在を適切に把握する仕組みや関連当事者取引を牽制する仕組みがなかった。
・こうした恣意的かつ不透明な意思決定が常態化していたことによって、取締役会で議論すべき事項が取締役会に上程されないという事態につながり、さらにその結果として、社外役員による牽制が十分に働かない状況となっていた。
(正当化)
車検費用・修理費用については、都度稟議書による決裁がなされているところ、当該稟議書には、常勤取締役の押印、署名または内容確認済みである旨の記載がなされていた。また、決裁後であるが、常勤監査役、内部監査室長も押印していた。当該ロールスロイスは、吉田会長の所有物であることを他の常勤役員や内部監査室長は認識していた(あるいは知り得る状態にあった)が、当該ロールスロイスが業務目的で利用されていたことから、上記負担について疑問に思ったり、関連当事者取引・利益相反取引と認識することはなかった。そのため取締役会決議も経ていなかった。
再発防止策 上記の「吉田会長の社宅費用」の再発防止策を参照
<この失敗から学ぶべきこと>

日本和装ホールディングスでは、会長の個人的支出を会社が負担していたことが問題になりました。これを機に東証の上場審査における関連当事者取引についてのチェックが厳格化したと言われています。

同社では、2018年12月に吉田氏が代表取締役から外れて代表権のない取締役になり、それまで副社長であった道面氏が代表取締役社長になりましたが、その4か月後の2019年3月20日には「経営体制の一層の強化を図るため」といった理由で吉田氏が「代表取締役会長」になるとともに、道面氏は代表権のない社長になる決議をした旨のリリースが行われています(こちらを参照)。2019年3月29日のリリースによると、道面氏より代表権返上の申し出があったとのことであり、「その時点での経営責任を一旦明確にし、経営体制の一層の強化を図る措置としての判断」とされていますが、就任後約半年しか経っていないにもかかわらず経営責任の話が浮上して代表権返上となるのは、外部から見ると納得感を得にくい話と言えます。それ以上に、個人的支出を会社に負担させておいていったんは代表権を返上したはずの吉田氏が、会社に負担させていた立替金を全額返金したとは言え、たった4か月で代表取締役会長に復帰することに違和感を覚える人も少なくないのではないでしょうか。そのような声が届いたのか、3月28日に開催された取締役会において、その前日(3月27日)に開催された定時株主総会で選任された社外役員から「後継者育成という観点からも取締役道面義雄を代表取締役に復帰させ、当面は代表取締役2名体制にするべきであるという提案」がなされ、これを受け道面氏は代表権なき社長から代表取締役社長に急遽復帰することとなりました(上記の2019年3月29日のリリースを参照)。代表権人事を巡っての目まぐるしい動きは同社のコーポレートガバナンスの混乱を物語っていると言えそうです。

吉田会長は日本和装ホールディングスの株式を53%保有(2018年12月31日現在)する大株主です。そのような特異な状況下でガバナンスがどのように働いているのかは投資家の最大の関心事と言えます。同社は、2019年3月28日付の役員人事で吉田代表取締役会長の管掌を「海外事業管掌」、道面代表取締役社長の管掌を「国内事業管掌」としたうえで、「業務管掌領域等における意思決定のプロセスを重視し、経営の迅速化をはかることについても方向性の確認」をしたとリリースしています(上記の2019年3月29日のリリースを参照)。この「業務管掌領域の明確化」は“ダブル代表”による指揮命令系統の混乱を防ぐだけでなく、パワーバランスを分散させるための工夫としても注目すべきポイントと言えそうです。

2019/09/26 監査法人の交代理由開示、ガイドライン改正受け充実進むも残る課題

企業と会計監査人の癒着による会計不正発生への懸念から、継続監査期間(同一の会計監査人に継続して監査を受ける期間)に投資家の注目が集まる一方(2019年2月8日のニュース『EUでは「10年」が上限の継続監査期間、監査法人変更でも合算のケースも』参照)、会計監査人の交代(異動)も投資家にとって気になる話ではある。会計監査人の異動には、会計処理を巡り企業と会計監査人との間で見解に相違が生じていたり、“事故”につながることを懸念した会計監査人が自ら辞任したりといった事情が潜んでいることもあるからだ。

会計監査人の異動があった場合には臨時報告書で異動理由を開示する必要があるが、従来は交代の理由として単に「任期満了」とだけ記載するという不十分な開示例が多く見られた。そこで金融庁は2019年6月に企業内容等開示ガイドライン(以下、ガイドライン)を改正し、臨時報告書に会計監査人が異動した実質的な理由が記載されるよう、具体的な交代理由を例示している(企業内容等開示ガイドラインB基本ガイドライン(監査公認会計士等の異動理由及び経緯)24の5-23-2(1))。改正ガイドラインの内容は下記のとおり。

(1)実質的な異動理由としては、例えば次に掲げる事項(複数可)について詳細に記載することに留意する。
① 連結グループでの監査公認会計士等の統一
② 海外展開のため国際的なネットワークを有する監査公認会計士等へ異動
③ 監査公認会計士等の対応の適時性や人員への不満
④ 監査報酬
⑤ 継続監査期間
⑥ 監査期間中に直面した困難な状況
⑦ 会計・監査上の見解相違
⑧ 会計不祥事の発生
⑨ 企業環境の変化等による監査リスクの高まり
⑩ その他異動理由として重要と考えられるもの

ガイドラインの改正により臨時報告書の記載内容に変化があったかどうかを確認するため、当フォーラムが「2019年6月27日~9月18日」の間に提出された会計監査人の交代に関する臨時報告書21件を調査したところ、会計監査人の交代理由として挙げられていた事項は下表のとおりだった。・・・

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