2019/02/12 【WEBセミナー】2019年ISS議決権行使助言方針について

概略

【セミナー開催日】2019年1月31日(木)

機関投資家の議決権行使に大きな影響を与える議決権行使助言会社ISS(インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ)は、2019年2月1日より2019年版の日本向け議決権行使助言基準(以下、ポリシー)の適用を開始します。2019年版ポリシーでは、社外取締役および社外監査役に関する新たな独立性基準の導入が予定されています、また、2018年版ポリシーに盛り込まれた「指名委員会等設置会社および監査等委員会設置会社において、取締役の3分の1が社外取締役でない場合には、経営トップの選任議案に反対する」との基準も2019年から施行されます。本セミナーでは、ISS日本代表の石田猛行様をお招きし、新ポリシーの改定のポイントと改定の趣旨、新ポリシーの改定にあたり募集していたオープンコメントの内容とオープンコメントを受けて当初案から見直された点のほか、2019年から適用される2018年版ポリシー、さらには将来的なポリシーの見直しの可能性も含め、ISSが関心を持つポリシーやテーマについても解説していただきます。

【講師】ISS日本代表
石田 猛行(いしだ たけゆき)様

セミナー資料 2019年ISS議決権行使助言方針について.pdf(1.76MB)

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セミナー動画
(1)招集通知発送、株主総会集中度
41704a

(2)報酬 1億円以上の報酬を得た役員数、そのような役員がいる企業数~
41704b

(3)中期経営計画で公表している指標(企業)・経営指標として重視すべき指標(投資家)~
41704c

(4)2019年ポリシー① 取締役選任~
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(5)複雑さを増す報酬議案~質疑応答
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2019/02/12 【WEBセミナー】グラスルイス 2019年版 日本向け議決権行使助言基準改定のポイント (会員限定)

概略

【セミナー開催日】2019年1月31日(木)

ISSとともに機関投資家の議決権行使に強い影響力を持つグラスルイスですが、その議決権行使助言基準(以下、ポリシー)は、ISSと異なる部分が少なくありません。特にジェンダーダイバーシティについては厳しい基準を打ち出しており、2019年からは、TOPIX100採用企業を対象に、取締役会に女性役員がおらずそのことについて十分な説明が伴っていない場合、特定の取締役の選任議案への反対または棄権を推奨することとしています。さらに2020年以降は、東証1・2部に上場する全ての企業に適用範囲が拡大されます。また、2019年版ポリシーでは新たに、剰余金処分案による株主還元が合理的なものかを判断する際に、現金保有の水準、株主資本の割合、資本生産性の実績、株式の総合利回りなどを勘案する方針が打ち出されています。本セミナーでは、第一部のISS同様、2019年から適用されるポリシーの改定のポイントや改定の趣旨ほか、将来的なポリシーの見直しの可能性も含め、グラスルイスが関心を持つポリシーやテーマについても解説していただきます。

【講師】グラスルイス アジア・リサーチ シニア・ディレクター
上野 直子(うえの なおこ)様

セミナー資料 グラスルイス 2019年版 日本向け議決権行使助言基準改定のポイント.pdf(1.25MB)
セミナー動画
(1)1. グラス・ルイス概要

(2)1. グラス・ルイス概要続き GLASS LEWISの視点 議決権行使調査~

(3)2. 2019年 グラス・ルイス議決権行使助言方針 変更点

(4)3. 上場企業のみなさまへ

(5)3. 上場企業のみなさまへ続き 上場企業様へのお願い、質疑応答
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2019/02/12 【WEBセミナー】2019年ISS議決権行使助言方針について(会員限定)

概略

【セミナー開催日】2019年1月31日(木)

機関投資家の議決権行使に大きな影響を与える議決権行使助言会社ISS(インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ)は、2019年2月1日より2019年版の日本向け議決権行使助言基準(以下、ポリシー)の適用を開始します。2019年版ポリシーでは、社外取締役および社外監査役に関する新たな独立性基準の導入が予定されています、また、2018年版ポリシーに盛り込まれた「指名委員会等設置会社および監査等委員会設置会社において、取締役の3分の1が社外取締役でない場合には、経営トップの選任議案に反対する」との基準も2019年から施行されます。本セミナーでは、ISS日本代表の石田猛行様をお招きし、新ポリシーの改定のポイントと改定の趣旨、新ポリシーの改定にあたり募集していたオープンコメントの内容とオープンコメントを受けて当初案から見直された点のほか、2019年から適用される2018年版ポリシー、さらには将来的なポリシーの見直しの可能性も含め、ISSが関心を持つポリシーやテーマについても解説していただきます。

【講師】ISS日本代表
石田 猛行(いしだ たけゆき)様

セミナー資料 2019年ISS議決権行使助言方針について.pdf(1.76MB)
セミナー動画
(1)招集通知発送、株主総会集中度~

(2)報酬 1億円以上の報酬を得た役員数、そのような役員がいる企業数~

(3)中期経営計画で公表している指標(企業)・経営指標として重視すべき指標(投資家)~

(4)2019年ポリシー① 取締役選任~

(5)複雑さを増す報酬議案~質疑応答
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2019/02/08 EUでは「10年」が上限の継続監査期間、監査法人変更でも合算のケースも

企業と監査人の癒着による会計不正を防ぐため、EUでは既に監査法人のローテーション制度が導入されており、監査法人の継続任期は「10年」が上限とされているが(監査法人のローテーション制度については、2016年6月24日のニュース『「同一の監査人による監査期間」の開示が制度化された場合の企業への影響』参照)、既報のとおり、ついに日本でも「継続監査期間(同一の監査法人に継続して監査を受ける期間)」が10年を超える上場企業に対して当該期間の開示が求められることとされたところだ。EUのように10年を超えて継続監査を受けることが禁止されたわけではないが、2020年3月31日以降終了事業年度の有価証券報告書(以下、有報)から、「コーポレート・ガバナンスの概要」の「監査の状況」欄に「財務書類について連続して監査関連業務を行っている場合におけるその期間(以下、継続監査期間)」を開示するよう、企業内容等の開示に関する内閣府令(以下、開示府令)が改正されている(開示府令の改正経緯については、2018年11月5日のニュース『速報 「コーポレート・ガバナンスの状況等」の記載内容が大幅改正へ』参照)。継続監査期間の開示を求めることで、「監査契約の固定化」に“プレッシャー”を与えるとともに、監査契約継続の是非について投資家に判断を委ねる(継続監査期間に問題があるのであれば、投資家は企業との対話を通じて監査法人の交代を求める)べきということだろう(「監査契約の固定化」については【役員会 Good&Bad発言集】「継続監査期間」参照)。

監査契約の固定化 : 企業が会計監査を長期にわたり同一の監査法人に会計監査を委嘱し続けること

この開示に対応するため、上場企業各社は、まず自社の継続監査期間が何年なのかを把握する必要があるが、なかには判断に迷うケースもあろう。例えば異なる監査法人の監査を受けていた企業同士が合併した場合などは、どこを継続監査期間の起点として考えればよいのか疑問がわく。また、昨年(2018年)7月には準大手の一角を占め監査クライアント数も多い太陽有限責任監査法人と優成監査法人が合併している。このように監査法人の合併があった場合にも同様の疑問が生じる。そこで金融庁は、改正開示府令の施行(2019年1月31日)とともに公表した「パブリックコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方」の中で、継続監査期間のカウント方法を明らかにしている(「パブリックコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方」の10ページの36番を参照)。以下、図解とともに紹介しよう。・・・

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2019/02/08 EUでは「10年」が上限の継続監査期間、監査法人変更でも合算のケースも(会員限定)

企業と監査人の癒着による会計不正を防ぐため、EUでは既に監査法人のローテーション制度が導入されており、監査法人の継続任期は「10年」が上限とされているが(監査法人のローテーション制度については、2016年6月24日のニュース『「同一の監査人による監査期間」の開示が制度化された場合の企業への影響』参照)、既報のとおり、ついに日本でも「継続監査期間(同一の監査法人に継続して監査を受ける期間)」が10年を超える上場企業に対して当該期間の開示が求められることとされたところだ。EUのように10年を超えて継続監査を受けることが禁止されたわけではないが、2020年3月31日以降終了事業年度の有価証券報告書(以下、有報)から、「コーポレート・ガバナンスの概要」の「監査の状況」欄に「財務書類について連続して監査関連業務を行っている場合におけるその期間(以下、継続監査期間)」を開示するよう、企業内容等の開示に関する内閣府令(以下、開示府令)が改正されている(開示府令の改正経緯については、2018年11月5日のニュース『速報 「コーポレート・ガバナンスの状況等」の記載内容が大幅改正へ』参照)。継続監査期間の開示を求めることで、「監査契約の固定化」に“プレッシャー”を与えるとともに、監査契約継続の是非について投資家に判断を委ねる(継続監査期間に問題があるのであれば、投資家は企業との対話を通じて監査法人の交代を求める)べきということだろう(「監査契約の固定化」については【役員会 Good&Bad発言集】「継続監査期間」参照)。

監査契約の固定化 : 企業が会計監査を長期にわたり同一の監査法人に会計監査を委嘱し続けること

この開示に対応するため、上場企業各社は、まず自社の継続監査期間が何年なのかを把握する必要があるが、なかには判断に迷うケースもあろう。例えば異なる監査法人の監査を受けていた企業同士が合併した場合などは、どこを継続監査期間の起点として考えればよいのか疑問がわく。また、昨年(2018年)7月には準大手の一角を占め監査クライアント数も多い太陽有限責任監査法人と優成監査法人が合併している。このように監査法人の合併があった場合にも同様の疑問が生じる。そこで金融庁は、改正開示府令の施行(2019年1月31日)とともに公表した「パブリックコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方」の中で、継続監査期間のカウント方法を明らかにしている(「パブリックコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方」の10ページの36番を参照)。以下、図解とともに紹介しよう。
①上場前から継続して同一の監査法人に監査を受けているケース
有報提出会社が有価証券届出書提出前から継続して同一の監査法人に監査を受けている場合、有価証券届出書提出前の監査期間も加算して継続監査期間を算定する。

有価証券届出書 : 上場時や上場後の大規模の資金調達の際に、財務局に提出することが必要となる書類。

例えば下図のとおり、上場後(すなわち有価証券届出書提出後)から開示時期まで連続して25年間同じの監査法人の会計監査を受けていることに加え、上場前(すなわち有価証券届出書提出前)にも当該監査法人に2年間の会計監査を受けていたとすると、上場前後の監査期間を合算した27年が「継続監査期間」となる。
41648a

②-ⅰ合併等の後、存続会社等の監査法人が継続して監査を行っているケース
このケースでは、合併、会社分割株式交換株式移転前に存続会社等(会計上の取得企業)の監査法人が監査していた期間も含め、継続監査期間を算定する。

会社分割 : 会社が、事業に関して有する権利義務の全部または一部を他の会社に承継させること。権利義務の承継先の会社(承継会社)が新たに設立された会社である場合を「新設分割」、既存の会社である場合を「吸収分割」という。さらにそれぞれの会社分割は、承継会社が引き継いだ権利義務の対価(株式や金銭)を交付する先が、権利義務を拠出した会社であれば「分社型分割」、分割会社の株主であれば「分割型分割」に分類される。すなわち、会社分割は4つの類型があるということになる。会社分割は、不採算部門を切り離す場合、異なる企業が同一事業をお互いに分割・統合しスケールメリットを求める場合、持株会社を創る場合などに活用される。
株式交換 : 100%子会社化を図るための手法の一つ。子会社となる会社の株主が保有している(子会社となる会社の)株式を親会社となる会社が取得し、その代わりに子会社となる会社の株主に親会社となる会社の株式を割り当てる(割り当てる株式数は、株式交換契約によって決められた株式交換比率に基づく)。この結果、子会社の株主はすべて親会社となり(100%子会社化が実現)、子会社の元株主は親会社の株主となる。
株式移転 : 一または二以上の会社が、発行済株式の全部を新たに設立する株式会社に取得させること。具体的には、100%親子会社関係を実現するための組織再編である。株式移転同様、株式交換も、100%親子会社関係を実現するための組織再編であるが、株式移転の場合は、完全親会社となる会社が新たに設立される会社であるのに対し、株式交換の場合は、完全親会社となる会社が既存の会社である点で両者は異なる。株式移転は持株会社を設立する場合に活用されることが多い。一方、企業を買収する際には株式交換が用いられることになる。
会計上の取得企業 : 合併を例にすると、吸収合併する会社(存続会社)が「会計上の取得企業」で、吸収合併される会社(消滅会社)が「会計上の被取得企業」となる。

例えば下図のとおり、有報提出会社が別の会社を吸収合併したとする。そして、当該別の会社は他の監査法人の監査を受けていたとする。この場合、上述のとおり「合併後の監査期間だけでなく、合併前の監査期間も含めて継続監査期間を算定する」ため、合併後の20年に合併前の10年を加算した30年が「継続監査期間」ということになる。

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②-ⅱ合併等の後、消滅会社等の監査法人が有報提出会社の監査を行っているケース
このケースでは、合併、会社分割、株式交換、株式移転前に会計上の被取得企業の監査法人が行っていた監査期間は含めずに継続監査期間を算定する。

例えば下図のとおり、有報提出会社が別の会社を吸収合併したとする。そして、合併後、有報提出会社は消滅会社(会計上の被取得企業)と同じ監査法人の監査を受けることとしたとする。この場合、「合併、会社分割、株式交換、株式移転前の監査期間は含めない」ため、継続監査期間は合併後の20年のみとなる(すなわち、合併前後で消滅会社(被取得企業)の監査法人と有報提出会社の監査法人は同じであっても、消滅会社(被取得企業)における監査期間(10年)は継続監査期間に含めない)。

会計上の被取得企業 : 合併を例にすると、吸収合併する会社(存続会社)が「会計上の取得企業」で、吸収合併される会社(消滅会社)が「会計上の被取得企業」となる。

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③-ⅰ 監査法人の合併があったケース
監査法人の合併があった場合、当該合併前の監査法人による監査期間も含めて継続監査期間を算定する。

例えば下図のとおり、A監査法人が有報提出会社の監査を10年間担ったのち、A監査法人とB監査法人が合併し、当該合併後の監査法人が当該有報提出会社を20年間継続して監査していたとする。この場合、「当該合併前の監査法人による監査期間も含めて継続監査期間を算定する」ため、継続監査期間は30年となる(合併前のA監査法人の監査期間10年を継続監査期間に含める)。

41648d

③-ⅱ 監査業務を執行する監査人が事実上同一の場合
有報提出会社の監査業務を執行していた公認会計士が異なる監査法人に移籍し、移籍後の監査法人においても継続して有報提出会社の監査業務を執行することは十分にあり得る。この場合、監査業務を執行する監査人は事実上同一と言えることから、当該公認会計士の移籍前の監査法人の監査期間も含めて継続監査期間を算定する。

例えば下図のとおり、A監査法人の公認会計士甲がB監査法人にクライアントともに移籍したケースを想定してみよう。B監査法人としての形式的な継続監査年数は2年であることから、一見すると本ケースは開示対象外であるようにも見えるが、実質的には公認会計士甲を通じて、A監査法人による監査が継続しているという見方が可能であるため、継続監査期間はA監査法人が監査をしていた20年間を加算した22年間となり、開示対象となる。

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また、公認会計士甲の移籍とは関係なくA監査法人とB監査法人が同一のネットワークに属する場合も、実質的に同一の監査法人による監査が継続していると考えられることから、継続監査期間は両監査法人の監査期間を合算した22年となる。

継続監査期間が10年を超える上場企業に対し投資家は、開示の義務化(2020年3月31日以降終了事業年度の有価証券報告書から)に先行して、継続監査期間の問題を対話の俎上に載せてくる可能性がある。上場企業の経営陣はその時に備え、「なぜ監査契約を固定化しているのか」「監査法人の交代についてどのように考えるか」について自社の考え方を整理しておくべきだろう。

2019/02/07 “パッシブ化”の進行と東証の市場構造の見直しが与える株価への影響

日本シェアホルダーサービス株式会社
シニアアナリスト 水嶋 創

東証一部に上場する企業の相当数の株価が下落する危機に晒されている。その背景にあるのが、“パッシブ化”の進行と、東証が現在検討を進めている「市場構造の見直し」だ(市場構造の見直しについては、2019年1月9日のニュース「東証の市場構造の変化がもたらすCGコードへの影響」参照 引用:上場会社役員ガバナンスフォーラム)。順に説明しよう。

パッシブ化とは、アクティブ運用から資金が流出し、パッシブ運用に流入している状況を指す。「パッシブ運用人気」とも言い換えられよう。

ここで簡単にアクティブ運用とパッシブ運用について整理しておくと、・・・

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2019/02/07 “パッシブ化”の進行と東証の市場構造の見直しが与える株価への影響(会員限定)

日本シェアホルダーサービス株式会社
シニアアナリスト 水嶋 創

東証一部に上場する企業の相当数の株価が下落する危機に晒されている。その背景にあるのが、“パッシブ化”の進行と、東証が現在検討を進めている「市場構造の見直し」だ(市場構造の見直しについては、 2019年1月9日のニュース「東証の市場構造の変化がもたらすCGコードへの影響」参照 引用:上場会社役員ガバナンスフォーラム)。順に説明しよう。

パッシブ化とは、アクティブ運用から資金が流出し、パッシブ運用に流入している状況を指す。「パッシブ運用人気」とも言い換えられよう。

ここで簡単にアクティブ運用とパッシブ運用について整理しておくと、アクティブ運用とは、個別の銘柄を調査・分析し、投資対象を選別する運用手法であり、市場平均を上回るリターンを獲得することを目標とする。一方、パッシブ運用とは、個別銘柄の選別は行わず、TOPIX(東証株価指数)や日経225(日経平均株価)などの指数に組み入れられている銘柄に対し機械的に投資する“受動的(パッシブ)”な運用手法であり、市場全体の値動きに連動したリターンを目指す。

なぜパッシブ運用が人気となっているのかというと、その大きな理由は、「パフォーマンス」と「コスト」にある。様々な調査において、アクティブ運用の平均的なパフォーマンスは、市場全体のパフォーマンス、すなわちパッシブ運用に劣るとの結果が出ており、概ねマーケットのコンセンサスとなっている。それにもかかわらず、年金基金などが運用会社に対して支払う運用手数料はアクティブ運用の方が高く、逆にパッシブ運用では安くなっている。個別銘柄の調査を要する分、アクティブ運用の方が高コストとなるのは当然のことであり、今に始まった話ではないとはいえ、世界的に最終受益者(年金を受け取る企業の従業員など)保護等の観点から手数料の透明化が求められる中、年金基金など資金拠出者は、手数料が高いうえにパフォーマンスでも劣るアクティブ運用を益々選択しづらくなっている。

日本は世界の中でも特にパッシブ化が進んでいる。その主な要因は、日本で最大の資金の出し手であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が国内株式運用資産額の90%をパッシブ運用に振り向けていることと、日銀が金融緩和策としてETF(上場投資信託/パッシブ運用)を買い入れていることにある。日銀のETF購入は現在も進行中であり、(政策の変更がない限り)今後もさらにパッシブ化が進むことが想定される。

また、企業から見ても、パッシブ運用により株式を保有されるメリットは小さくない。一般的に、投資家にパッシブ運用で保有されている株式は、流動化するリスクが小さいからだ。大幅な保有量の増加は期待できないものの、仮に企業の業績に大きなマイナスの変動があったとしても、指数に採用されている限り、投資家の保有は続く。例えば東証一部上場企業を構成銘柄とするTOPIXをベンチマークとするパッシブ運用の場合、東証一部に上場している限りは自動的に保有され続けることになる。

ただし注意しなければならないのが、上述のとおり東証が現在検討を進めている「市場構造の見直し」の展開だ。本件に関するパブコメの募集は1月末までとなっており、その後具体的な方向性が示されることになるが、時価総額500億円から1,000億円程度をボーダーラインとして、東証一部上場企業の数が削減されることが見込まれている。東証一部から外れた企業はTOPIXからも除外される。そうなれば、TOPIXをベンチマークとしてパッシブ運用を行っていた投資家は、TOPIXから除外された銘柄の保有分を機械的に売却することになる。

機関投資家が保有する国内株式の70%から80%がパッシブ運用で保有されていると言われる昨今の状況を踏まえると、多くの企業にとって、TOPIXから除外された場合の株価への影響は大きなものになると予想される。マーケットへのインパクトを抑えるために何らかの緩和措置が取られるとは言われているものの、今回の「市場構造の見直し」により、東証一部から外れる可能性のある企業は、まず自社株式の株主構成やパッシブ運用による保有状況を把握したうえで想定されるインパクトを見極め、これを踏まえたIR戦略の見直しを行う必要がありそうだ。

2019/02/06 (新用語・難解用語)ナッジ

企業の経営陣であれば、「社員や顧客が自分の思い通りに行動してくれたら」と思う場面は少なからずあろう。しかし、そもそも人間は必ずしも合理的に行動するわけではない。むしろ、その人の性格や心理状態などにより、非合理的な選択をしてしまうことはしばしばある。こうした中、最近海外の有力企業では、「ナッジ」と呼ばれる行動経済学をビジネスにも応用しようという試みが広がっている。ナッジとは直訳すれば「肘で軽く突く」ということだが、行動経済学の分野では、非合理的な行動を選択した人を、合理的な行動へと方向転換させるという意味で使われる。

例えばある損害保険会社では、保険の更新を促すeメールの「件名」を検討するにあたりナッジの考え方を導入したところ、eメールの開封率が大幅に上昇したという。従来、この損害保険会社では、「自動車保険更新時期のお知らせ 早期更新で10%割引」といったどの顧客にも一律の件名のeメールを送っていたところ、開封率は33%に過ぎなかった。しかし、物事を自己中心的に考えるという人間の行動特性を利用し、件名に・・・

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2019/02/06 (新用語・難解用語)ナッジ(会員限定)

企業の経営陣であれば、「社員や顧客が自分の思い通りに行動してくれたら」と思う場面は少なからずあろう。しかし、そもそも人間は必ずしも合理的に行動するわけではない。むしろ、その人の性格や心理状態などにより、非合理的な選択をしてしまうことはしばしばある。こうした中、最近海外の有力企業では、「ナッジ」と呼ばれる行動経済学をビジネスにも応用しようという試みが広がっている。ナッジとは直訳すれば「肘で軽く突く」ということだが、行動経済学の分野では、非合理的な行動を選択した人を、合理的な行動へと方向転換させるという意味で使われる。

例えばある損害保険会社では、保険の更新を促すeメールの「件名」を検討するにあたりナッジの考え方を導入したところ、eメールの開封率が大幅に上昇したという。従来、この損害保険会社では、「自動車保険更新時期のお知らせ 早期更新で10%割引」といったどの顧客にも一律の件名のeメールを送っていたところ、開封率は33%に過ぎなかった。しかし、物事を自己中心的に考えるという人間の行動特性を利用し、件名に「あなただけの特別な保険料で更新」といったその顧客への特別なオファーであることを示す表現に変更したところ、開封率は42%に上昇した。さらに、「あなたの××××車(ナンバープレート:XXXX)の自動車保険が〇〇年〇月〇日に満期となります」といったパーソナルな情報を件名に組み込んだところ、開封率は81%へと劇的に改善したという。

また、日本でも「健康経営」という言葉が一般化してきたように、社員の心身の健康の維持は重要な経営課題となっているが、Googleではナッジの考え方に基づき、社員食堂で野菜を目の高さに、逆にスナック菓子などは目の届きにくいところに置くことで、社員の食生活を健康的にする取り組みを開始した。

行動経済学のビジネスへの応用を事業化する企業も現れている。AI(人工知能)と行動科学「ナッジ」を融合させたソフトウェアを開発するHumu社は、人事データや従業員アンケート等をAIで分析し、その結果を基にカスタマイズされた「ナッジ」をソフトウェア化し、クライアント企業に提供している。同社のソフトウェアには、例えば「今日〇時からの会議に向け、事前に質問事項を考えておこう」あるいは「部下にねぎらいの言葉をかけよう」といったリマインドメールを社員にタイムリーに発信することにより、社員の行動や職場環境の改善につなげる狙いがあるという。

2019/02/05 セミナー「改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応状況について」および「開示府令の改正を踏まえた役員報酬の開示について」を2019年3月6日(水)に開催しました。

本セミナーはすでに開催済みですが、会員の方向けにWEBセミナーを配信中です。
WEBセミナー:改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応状況について
WEBセミナー:開示府令の改正を踏まえた役員報酬の開示について

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上場会社役員ガバナンスフォーラムでは、2019年3月6日(水)の14時30分~17時40分に下記のセミナーを開催いたします。
詳細はこちらもご覧ください。

時 間 テーマ 講 師
第一部
14:30

16:00
改訂コーポレートガバナンス・コード
への対応状況について
東京証券取引所
上場部 部長
林 謙太郎 様
第二部
16:10

17:40
開示府令の改正を踏まえた
役員報酬の開示について
ウイリス・タワーズワトソン
ディレクター
コーポレートガバナンス・アドバイザリーグループ
リーダー
櫛笥 隆亮 様

■第一部の詳細

セミナー
の内容
東証一部・二部上場企業に対しては、昨年(2018年)6月1日から施行された改訂コーポレートガバナンス・コードに対応したコーポレートガバナンス報告書を同年末までに提出することが求められていたところですが、コーポレートガバナンス報告書の提出期限から2か月後の1月28日、東京証券取引所は「改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応状況(速報版)」(2018年12月末日時点)を明らかにしています。それによると、フルコンプライ率が前回調査時より大きく低下している一方、必ずしも改訂コーポレートガバナンス・コードの内容を充足する対応が実施されていないにもかかわらず「コンプライ」としている企業も散見されます。本セミナーでは、コーポレートガバナンス・コードの改訂に携わった東京証券取引所・上場部長の林謙太郎様をお招きし、昨年末までに提出された改訂コーポレートガバナンス・コードに対応したコーポレートガバナンス報告書の分析に基づき、各改訂原則のコンプライの状況、前回調査時からの変化などをご紹介いただきつつ、その背景や想定し得る理由、特徴的な記載事例、今後のコーポレートガバナンス・コード対応のさらなるブラッシュアップに向け期待する点などについて解説していただきます。
講師の
ご紹介
林 謙太郎(はやし けんたろう)様
1994年4月に東京証券取引所に入社後、債券部門、上場部門における勤務、証券保管振替機構への出向を経て、2009年6月から現職。証券保管振替機構への出向中には、株式のDVP決済、株券電子化の制度創設に携わったほか、上場部門配属後は、2010年における独立役員制度の導入、今般のコーポレートガバナンス・コードの導入から改訂に至る一連の取組みの企画・立案業務を担当。

■第二部の詳細

セミナー
の内容
改訂コーポレートガバナンス・コードに対応したコーポレートガバナンス報告書を昨年末までに提出した企業にとって、次なるハードルとなるのが、「2019年3月31日以後に終了する事業年度」の有価証券報告書から適用されることとなる「コーポレート・ガバナンスの状況等」の記載内容の拡充を求める改正開示府令への対応です。その中でも企業から「何を記載すればよいのか分からない」といった声が多く聞かれるのが、役員報酬に関する開示項目の改正です。例えば業績連動報酬に関する開示では、コーポレートガバナンス・コードへの対応状況から見ても、改正開示府令の要求に応えることは容易ではないと考えられるほか、コーポレートガバナンス・コードに対応していたとしても、「役員の区分ごと」や「役職ごと」の開示を求める改正開示府令には十分に対応できない可能性があります。本セミナーでは、我が国における経営者報酬コンサルティングの第一人者であり、コーポレートガバナンスにおける経営者報酬の役割や位置付けはもちろん、公認会計士として経営者報酬の会計・税務・開示にも精通するウイリス・タワーズワトソン ディレクターの櫛笥隆亮様をお招きし、改正開示府令に対応した役員報酬の開示について解説していただきます。
講師の
ご紹介
櫛笥 隆亮(くしげ たかあき)様
Experience
2002年ウイリス・タワーズワトソンに入社。以来、一貫して経営者報酬コンサルティングに従事し、主に大手上場企業に対して、報酬制度の全般的な設計支援や報酬委員会等のボード・アドバイザリー業務などに継続的に携わる。近年では経営者報酬、経営者指名、取締役会評価等を一体的に取り扱い、企業のコーポレートガバナンス体制の構築や運営全般について、包括的な支援を提供している。
主な共著として『企業法制改革論Ⅱ コーポレート・ガバナンス編(対談集)』(中央経済社)、『攻めのガバナンス 経営者報酬・指名の戦略的改革』(東洋経済新報社)、『コーポレートガバナンスの新しいスタンダード』(日本経済新聞出版社)、 『経営者報酬の実務 ~実効的なガバナンスの構築からグローバル展開まで~』(中央経済社)等。他、専門誌等への寄稿多数。
近時では、経済産業省「コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会」および「CGS研究会」にてゲストスピーカーを務め、また法務省「法制審議会-会社法制(企業統治等関係)部会」に参考人として招聘される。
ウイリス・タワーズワトソン入社以前は大手監査法人に所属、主として外資および国内の大手証券会社における外部法定監査、及び内部統制の整備等に関する業務に携わる。
Education and other credentials
東京大学経済学部卒
公認会計士
公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員

なお、セミナー参加費につきましては、上場会社役員ガバナンスフォーラムの会員のみ無料、それ以外の方は22,000円(税込 ※)となっております。
※セミナーお申込み前に会員登録いただくと、セミナー参加費は無料となります。

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その他、ご不明な点等がございましたら、ご遠慮なく jimukyoku@govforum.jp までお問い合わせください。

<セミナー概要>

  • 第一部 改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応状況について
  • 第二部 開示府令の改正を踏まえた役員報酬の開示について
  • 【日時】2019年3月6日(水)14時30分~17時40分
  • 【会場】六本木ヒルズ森タワー22階 TMI総合法律事務所セミナールーム
  • 【受付】六本木ヒルズ森タワーLL階ロビー 14時00分より
  • 【講師】第一部 東京証券取引所 上場部 部長 林 謙太郎 様
        第二部 ウイリス・タワーズワトソン ディレクター
            コーポレートガバナンス・ アドバイザリーグループ リーダー 櫛笥 隆亮 様
  • 【セミナー参加費】当フォーラム会員は無料、それ以外の方は22,000円(税込)