ネット記事やSNS投稿などで一見第三者が中立の意見を述べているように見えて、読み進めるうちに実は広告だということが分かり拍子抜けすることは少なくない。通販サイトのレビュー欄にやらせの書き込みが横行していることも周知の事実となっている。飲食店が業者を使ってグルメサイトの口コミ欄にやらせ書き込みをした事件や、オークション運営会社が芸能人に報酬を渡し実際には落札していないにもかかわらず落札できたかのようなコメントをしてもらっていたペニーオークション(入札ごとに手数料がかかるオークションサイト)の事件は未だ記憶に新しい。また、最近はソーシャルメディア広告(SNS広告)の市場拡大に伴い、インフルエンサーがInstagram、TikTok、Twitterなどのソーシャルメディアを使って、広告と気づかれないように商品を宣伝したり、商品に関する不適切なクチコミの発信に加担したりするケースも増えている。
インフルエンサー : 世間に与える影響力が大きい人物
このように、実際は広告であるにもかかわらず、広告であることが分からない行為(下記の例示参照)は「ステルスマーケティング(ステマ)」と呼ばれており、消費者の合理的な選択を阻害するものとして問題視されてきた。なお、ステルスには「隠密」「こっそり行う」といった意味がある。・・・
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