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「有報の3週間前開示」を実現するための現実解

2026年4月10日にパブリックコメントに付されたコーポレートガバナンス・コードの改訂案にも明記されたとおり、有価証券報告書(以下、有報)は「株主総会開催日の3週間以上前」の開示が理想とされている(原則1-2の解釈指針を参照)。しかし、金融庁の調査によれば、2026年3月現在、この「3週間前」という“壁”を突破できている上場会社は、下表のとおり全上場会社の中でもわずか4社にとどまる。2026年3月5日のニュース「有報の総会前開示、2026年は8割超えへ 金融庁調査と制度改正が後押し」でお伝えしたとおり、総会前開示を実施した会社が8割を超えたといっても、総会の「前日」に開示する会社が大半というのが実態であり、多くの会社にとって有報を3週間以上前に開示するハードルの高さは尋常ではない。その理由として、決算確定から総会招集通知の発送、そして有報提出に至るスケジュールがタイトであり、これ以上の早期化は現場の担当者への負荷が大きすぎることが指摘されている。

有報の早期開示(総会3週間前)を実現している上場会社
決算期 上場会社名 有報提出日 定時株主総会開催日 有報開示から
株主総会までの日数
3月末日 HOYA(東証プライム) 2025年6月5日 2025年6月26日 21日
5月末日 ニイタカ(東証スタンダード) 2025年8月26日 2025年9月25日 30日
6月末日 ジョイフル(福証) 2025年9月16日 2025年11月21日 66日
12月末日 ローランド(東証プライム) 2026年3月5日 2026年3月26日 21日

数字だけを見れば、ジョイフルの「66日前」やニイタカの「30日前」という数字が際立つ。有報開示の早期化で四苦八苦している会社にとっては、どうしたら総会日より66日も早く有報を開示できるのか、にわかには想像しにくいところだろう。実は・・・

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