2022/09/17 【2022年8月の課題】自社の株主総会における各議案の賛成率分析(会員限定)

日本シェアホルダーサービス株式会社
コンサルタント 水嶋 創

株主総会において会社提案議案の賛成率が低位に留まった場合、反対行使の主体となっているのは国内外の機関投資家であることが一般的です。したがって、「反対票が多くなった原因の分析」(コーポレートガバナンス・コード補充原則1-1①)を行うにあたっては、機関投資家の議決権行使基準や議決権行使助言会社の助言ポリシーを理解する必要があると言えます。

本稿では、主な総会議案として剰余金処分、定款変更、役員選任(社内/社外)、役員報酬を取り上げ、本年6月総会の動向も踏まえつつ、機関投資家の主な反対行使の理由について解説します。

剰余金処分議案

想定される主な反対理由
・配当性向/総還元性向が低い
・より高い配当水準を要求されるキャッシュリッチ企業に該当
・計算書類の監査が未了である

総還元性向 : 企業が利益をどの程度株主に還元しているかを示す指標。「総配分性向」「株主還元性向」とも言われる。「(配当金+自社株買いの金額)÷当期純利益」によって計算される。ちなみに、「配当性向」は当期純利益に占める「配当金」のみの割合を示す。自社株買いも株主還元の1つであるため、最近は配当性向とともに、総還元性向を開示する企業が多い。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

機関投資家が剰余金処分議案について反対行使を行う場合の理由として最も多いのが、配当性向や総還元性向が低いというものです。国内機関投資家の場合、25%や30%などが閾値となっている場合が多いようです。さらに、いわゆるキャッシュリッチ企業とみなされた場合、より高い水準を求められることがあります。例えば、りそなアセットマネジメントは、ROEが5%未満かつネットキャッシュが25%以上で総還元性向が50%を下回る場合、合理的な説明がなければ反対行使するとしています。

ROE : Return On Equity=株主資本利益率(当期純利益/株主資本)(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

一方、海外機関投資家が参照することの多い議決権行使助言会社ISSの助言ポリシーでは、配当性向が「15%から100%」の場合には原則賛成推奨するとされています。したがって、一般的には海外機関投資家よりも国内機関投資家からの反対が集まりやすいと言えそうです。

もっとも、仮に反対多数により剰余金処分議案が否決された場合、その決算期は「無配」となってしまいます。そこで機関投資家側も、議案が可決されることを前提に、「配当水準への不満」を表明するというスタンスで反対行使を行っているものとみられます。

なお、本年の剰余金処分議案で最も賛成率が低かったのは大東建託の議案(71.33%)でした(6月に開催されたプライム市場上場会社の定時株主総会に付議された会社提案議案を調査対象とする。以下同)。同社は、決算手続きや監査の遅れに伴い、決算報告を7月開催の継続会で行うとしたうえで、剰余金処分議案については6月の総会に付議しましたが、計算書類の監査が未了であることを理由とした反対が一定程度あったものと考えられます。

継続会 : 会社法上、株主総会は、延期または続行することができるとされている(会社法317条)。ここでいう「延期」とは株主総会の成立後に議事に入らずに開催日を後日に変更することであり、一般的には「延会」と呼ばれ、「続行」とは株主総会の成立後に議事に入るものの、全ての議事の審議を完了せず残りの議事の審議を後日に先送りすることであり、一般的に「継続会」と呼ばれる。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

定款変更議案

(反対の多い定款変更の内容)
・剰余金の配当等を取締役会決議により決定する旨の変更
バーチャルオンリー型株主総会の開催を可能とする旨の変更
・会計監査人の責任免除の取締役会授権/責任限定契約の締結を可能とする旨の変更

バーチャルオンリー型株主総会 : リアル株主総会を開催せず、全出席者が遠隔地からインターネット等で参加する株主総会。日本の会社法では、株主総会を招集するには、開催する「場所」を定めることを求めていることから(会社法298条1項1号)、実現は困難とされていたが、2021年6月19日より施行された改正産業競争力強化法において上場会社に限り会社法の特例として「場所の定めのない株主総会」の開催が可能となった。
授権 : 株式会社の最高意思決定機関である株主総会が、他の機関(取締役会や代表取締役等)に権限を授けること。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

本年の定款変更議案の平均賛成率は98.5%であり、前年比で0.8ポイント上昇しました。ほとんどの会社で株主総会招集通知の電子提供制度に対応するための定款変更議案()が上程され、これに対する反対がほとんどなかったことが要因と考えられます。

一方、昨年に続きバーチャルオンリー型株主総会の開催を可能とする旨の定款変更議案()については、賛成率が低いケースが目に付きます。ISSが、感染症拡大や天災地変の発生時に限定する場合を除いて、バーチャルオンリー型株主総会の開催には原則として反対するスタンスをとっていることもあり、主に海外機関投資家からの反対が集まったものと考えられます。また、剰余金の配当等の決議を株主総会で行っている会社が、これを取締役会に変更(授権)する旨の定款変更についても、ISSの反対推奨を受けて低賛成率となるケースが多いようです。

 株主総会招集通知の電子提供制度、バーチャルオンリー型株主総会に係る定款変更については、2021年11月5日のニュース「総会資料電子提供制度、ベストの定款変更時期はいつ?」参照(引用:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

なお、本年、ユニデンホールディングスが付議した会計監査人の責任免除の決議を取締役会に授権し、かつ責任限定契約の締結を可能とする旨の定款変更議案は、賛成率49.1%で否決されています。ISSの反対推奨に加えて、「株主価値向上又はガバナンス強化に対する効果が確認されない」として反対した野村アセットマネジメントなど、国内機関投資家からも一定の反対行使がなされたものとみられます。

役員選任議案(社内役員)

(想定される主な反対理由)
・不祥事、株主価値毀損行為
・業績基準への抵触
・取締役会に占める独立役員の割合が小さい
・女性役員の不在
・政策保有株式が多い

本年否決された役員選任議案としては、Fast Fitness Japanの議案が挙げられます。もっとも、本件はオーナー株主による反対の影響が大きかったと報じられており、機関投資家から多くの反対を集めた事例とはいえないようです。本件を除いた場合、社内取締役の選任議案として最も賛成率が低かったのは、三菱電機の社長選任議案でした(58.5%)。品質不正問題を受け、多くの機関投資家が反対行使をしたものとみられます。

取締役選任議案に対する典型的な反対理由としては業績基準が挙げられます。同基準の指標にはROEが用いられることがほとんどであり、有名なものとしてはISSのROE基準(過去5年間の平均ROEが5%未満で直近も5%を下回る場合、経営トップ(社長、会長)の選任に反対推奨する)がありますが、新型コロナウイルス感染症拡大以降、同基準の適用は停止されています。一方、本年はほとんどの国内機関投資家が、それぞれのROE基準に抵触した場合は反対行使を行ったようです。ISSとの比較では、①過去3年のROEを見て判断することが多い、②絶対値による基準(「5%未満」など)よりも上場企業あるいはセクター内での相対的な基準(「プライム市場上場企業の中でROEが下位1/3内」など)を用いることが多い、③反対の対象を経営トップに限らない(「3年以上在任の取締役」など)ことが多い、といった特徴がみられます。

取締役会の構成が反対理由となることもあります。多くの機関投資家は、取締役会に占める独立役員の割合として「1/3以上」を求めています。ただし、この「1/3以上」の分子には、社外取締役の人数を用いる場合もあれば、(その機関投資家が認める)独立社外取締役の人数とする場合もある点、注意が必要です。さらに一部の機関投資家は、女性取締役が不在の場合、経営トップの選任議案に反対するなどの基準を設定しています。

また本年は、政策保有株式が経営トップの選任議案の賛成率の低下要因となる事例が目に付きました。ISSが、「政策保有株式の金額が純資産の20%以上の場合に経営トップに反対推奨する」との基準の適用を開始した影響が大きかったとみられます。また、国内機関投資家でも、例えばアセットマネジメントOne(政策保有株式の金額が純資産比率で50%以上、または総資産比率20%以上を占める場合、代表取締役の選任議案に反対)など、6月の総会シーズン前に政策保有株式に関する議決権行使基準の導入が相次ぎました。

役員選任議案(社外役員)

(想定される主な反対理由)
・取引先や大株主出身者である
・在任期間が長い
・取締役会への出席率が低い
・兼職数が多い

社外役員の選任議案に対しては、独立性の観点から反対を受けたと見られる事例が多く確認されます。本年の社外役員選任議案では、前述のFast Fitness Japanを除外すると、大株主かつ取引先出身者を監査等委員である社外取締役に選任したSREホールディングスの議案が最も低い賛成率となりました(57.3%)。

社外役員候補者が独立性を有するか否かの判断基準は投資家により様々ですが、国内機関投資家は東証の独立役員届書を考慮することが多いため、独立役員としての届出あるいは届出の予定を確認できない候補者の賛成率が低位に留まる事例が散見されます。

独立役員 : 一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役または社外監査役。東証は企業に対し、独立役員を独立役員届出書により届け出ることを求めている。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

また、本年は、長期在任の社外役員の選任議案への賛成率が大きく低下する事例も増えています。これは、長期在任の社外役員の独立性を否認するとの基準を導入する機関投資家が増えていることによるものです。特に在任期間が12年を超えるような候補者の再任議案には多くの反対が集まっています。

その他の反対理由としては、取締役会への出席率(75%未満で反対等)や過度な兼職数(5社以上の兼職で反対等)などが挙げられます。

役員報酬議案

(想定される主な反対理由)
・業績連動型報酬等の対象者に社外取締役や監査役が含まれる
・譲渡制限期間/権利行使待機期間が短いまたは不明
希薄化が大きい

希薄化 : 1株当たりの価値が下がること。「希釈化」と同義。希薄化率は「新規発行株式数 / 既発行株式数」によって計算される。既存か部主からすれば、希薄化により一株当たり株主価値が低下するのみならず、議決権比率が低下し、投資先企業への影響力も薄まることになる。そこで、例えばある大手機関投資家は、株式報酬制度の導入に関する議案への賛成の条件として、「希薄化率が10%未満」であることを挙げている。発行済み株式数のみならず、今後実際の株式に転換される可能性のあるストックオプションや転換社債などまで含めた株式数をベースに計算された希薄化を「完全希薄化(Fully Diluted)」という。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

本年最も賛成率が低かった議案は、スクウェア・エニックス・ホールディングスの譲渡制限付株式報酬制度に係る報酬額の改定議案でした(60.3%)。本議案においては制度の対象者に社外取締役が含まれていることが、多くの投資家の反対要因になったようです。社外取締役に期待される役割は、経営の監督・監視であるとの考え方が背景にあるとみられます。ただし、こうした考え方は必ずしも投資家共通のものではなく、例えば三菱UFJ信託銀行は、昨年4月の行使基準改定に際して、「中長期的な企業価値向上の観点から各取締役の役割に応じた役員報酬体系を考える上で、社外取締役への株式報酬付与も選択肢の一つとして検討することは、より取締役会の実効性が高まる」として、社外取締役に対するストック・オプションや株主報酬の付与を認める方針に転じています。

譲渡制限付株式報酬 : 一定期間の譲渡制限が付された株式報酬で、企業が株式を無償取得することとなる事由(没収事由:例えば所定の期間勤務を継続しないなど)が定められているものを指す。「リストリクテッド・ストック」という呼び方も定着している。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

付与対象者以外にも報酬議案に対する議決権行使判断のポイントは様々なものがありますが、本年は報酬の付与から権利行使可能となるまでの期間が反対要因となる事例が確認されました。具体的には、譲渡制限期間の決定を取締役会に委ねている譲渡制限付株式報酬を付与する議案や、株主総会から2か月後に一定の株式が交付される設計となっている業績連動型株式報酬制度を付与する議案などの賛成率が低位に留まっています。

業績連動型株式報酬 : 中長期的な“業績目標等の達成度合い”に応じて交付される株式報酬。株式交付のタイミングによって、事前交付型(パフォーマンス・シェア)と事後交付型(パフォーマンス・シェア・ユニット)に分けられる。事前交付型は、取締役等の報酬対象勤務期間の開始後、速やかに取締役等に株式の発行(or自己株式の交付)を行うが、取締役等と会社の契約において、当該株式に譲渡制限を付しておき、権利確定条件(例えば「3年間勤務する」「3年後に株価を倍増させる」など)が達成された場合に譲渡制限が解除され(すなわち、取締役等は当該株式を売却して換金できる)、権利確定条件が達成されない場合には企業が無償で株式を取得(没収)する仕組み。事後交付型は、取締役等と会社の契約において、株式の発行等について権利確定条件が付されており、権利確定条件が達成された場合に株式の発行等が行われる仕組み。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

また株式報酬やストック・オプションについては、その希薄化率が大きいとして反対票を集めるケースが散見されます。希薄化の閾値は様々ですが、「5%〜10%」の間に設定されていることが多いようです。

機関投資家による反対理由の開示

本稿で紹介した内容以外にも、投資家の議案に対する「反対理由」は多岐にわたることから、これをすべて分析するのは簡単なことではありません。一方、足元では投資家側の開示も充実してきており、大手機関投資家を中心に、議決権行使結果の個別開示において、企業毎・議案毎の賛否とともに反対理由を開示する例も増えてきています。本年6月総会に係る開示は、主要国内機関投資家については既に概ね出揃っているようです。自社の大株主である投資家を中心に、議決権行使結果の個別開示の内容を確認することも、「反対票が多くなった原因の分析」の一助となると言えるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

2022/09/16 報酬委員会への各委員の出席状況を開示する企業が少ない理由

役員報酬の決定を報酬委員会に委任する上場企業が増加しつつある。役員報酬コンサルティングなどの世界的権威であるウイリス・タワーズワトソン(以下、WTW)がTOPIX100構成企業のうち報酬委員会を有する97社を対象に、「2022年3月末時点の直近決算期」に係る有価証券報告書を調査したところ、法定または任意の報酬委員会が取締役または執行役の個人別の報酬等を「全て」決定している企業は37%(法定 25%, 任意 12%)、「一部」のみ決定している企業を含めると 41%(法定 25%, 任意 16%)に上ったという(WTWの調査結果の1ページのグラフ参照)。役員報酬の客観性や決定プロセスの透明性を求める投資家の声などが背景にあるものとみられる(2021年8月25日のニュース『取締役報酬の決定を“社長一任”した企業の「権限が適切に行使されるための措置」の内容』参照)。

その一方で目に付くのが、・・・

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2022/09/16 報酬委員会への各委員の出席状況を開示する企業が少ない理由(会員限定)

役員報酬の決定を報酬委員会に委任する上場企業が増加しつつある。役員報酬コンサルティングなどの世界的権威であるウイリス・タワーズワトソン(以下、WTW)がTOPIX100構成企業のうち報酬委員会を有する97社を対象に、「2022年3月末時点の直近決算期」に係る有価証券報告書を調査したところ、法定または任意の報酬委員会が取締役または執行役の個人別の報酬等を「全て」決定している企業は37%(法定 25%, 任意 12%)、「一部」のみ決定している企業を含めると 41%(法定 25%, 任意 16%)に上ったという(WTWの調査結果の1ページのグラフ参照)。役員報酬の客観性や決定プロセスの透明性を求める投資家の声などが背景にあるものとみられる(2021年8月25日のニュース『取締役報酬の決定を“社長一任”した企業の「権限が適切に行使されるための措置」の内容』参照)。

その一方で目に付くのが、「各委員の出席状況」の開示割合の低さだ。TOPIX100構成企業で開示を行ったのは、報酬委員会を有する97社のうち26%にとどまっている(WTWの調査結果の2ページの「報酬委員会の活動状況(実績)の開示」参照)。WTWの調査はTOPIX100構成企業を対象にしているが、中堅、中小の上場企業でも「各委員の出席状況」を開示している企業は多くないとみられる。ちなみに、東証が公表しているコーポレートガバナンス報告書(以下、CG報告書)の記載要領では、「委員会の活動状況」として、開催頻度や主な検討事項と並び、「個々の委員の出席状況」を記載することが望まれる、とされている(監査役設置会社または監査等委員会設置会社については10ページの一番上の「・」、指名委員会等設置会社については15ページの下から2番目の「・」参照)。有価証券報告書とCG報告書という違いはあるが、「個々の委員の出席状況」が重要な開示事項であることは間違いない。

企業が開示を避ける大きな理由として、報酬委員会の委員となっている社外取締役への配慮がある。上述のとおり役員報酬の客観性・透明性を求める投資家の目もあり、社外取締役もできるだけ委員会に出席しようという意欲は持っているが、1回でも出席していないと企業側が“忖度”し開示自体をやめてしまう傾向がある。特に企業側の事情で出席できなかった場合は開示しにくくなる。報酬委員会を含む各種委員会は、社外役員の日程調整を容易にするため、取締役会の前後いずれかにくっ付けて同日に開催されることが多い。例えば取締役会の直後に報酬委員会を開催することとしていたところ、取締役会が大幅に長引き、報酬委員会の開始予定時間に食い込んでしまうということが起こり得る。そして、報酬委員会に出席するはずだった社外取締役が報酬委員会後に別の予定を入れていれば、報酬委員会には出席できなくなる。このようなケースで、報酬委員会に出席できなかった当該社外取締役を「欠席」として開示することは避けたいという心理が企業側に働くことは理解できる。

ただ、どのような事情があるにせよ、役員報酬の決定権限を報酬委員会に委任しているのであれば、役員報酬の客観性・透明性を確保するうえでのキーパーソンと言える社外取締役の出席は必須と言える。特に報酬委員会のメンバーに社長等の経営トップが名を連ねている場合、例えば報酬委員会の委員長を務めるなど社外取締役の中でも主要な立場にある人物が出席していないとなると、投資家の目には「実質的な社長一任」と映りかねない。また、出欠を開示しなければ、「社外取締役の出席率が芳しくないので開示できないのでは」といった疑念を持たれる可能性もある。

役員報酬のうち個人評価に関する部分は社長が担うべきという声はいまだ根強い。ただ、社長一任は“見栄え”が悪いため、社長もメンバーに入っている報酬委員会に一任ということにしている企業も少なくないものと思われる。真の意味で役員報酬の客観性・透明性が実現したと言うには、もう少し時間を要することになりそうだ。

※WTWがまとめた「報酬委員会の活動実績の開示例」はこちら

2022/09/15 「インパクト投資」が急速に拡大 注目されるGPIFの動き

インパクト投資の促進に向けた動きが官民で加速している。

インパクト投資 : 社会問題・環境問題を解決することを目的として投資すること。

インパクト投資、すなわち経済的リターンのみならず環境や社会へのポジティブなインパクト(影響)を求める投資は、ESG投資よりも進んだサステナブル・ファイナンスの発展形とも言われる(ESG投資とインパクト投資の違いについては2019年2月18日のニュース「インパクト投資とESG投資の違い」参照)。インパクト投資の概念自体は以前から存在していたが、ESG投資ブームを受け、改めてその意義が見直されている。

ESG投資 : 「Environmental(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」に優れた企業に投資すること。
サステナブル・ファイナンス : ESG投資やグリーンボンドの発行といった「持続可能な社会を実現するための金融」を意味する。

これはグローバルな動きでもあるが、日本においても、岸田政権が今年(2022年)6月7日に公表した「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」では、社会課題を解決する経済社会システムを構築するための柱の一つとして「インパクト投資の推進」が位置付けられている(同計画の25ページ参照)。また、(2022年)8月末に公表された2022年度の「金融行政方針」でも、投資による社会・環境面での改善効果(インパクト)を的確に計測・評価することを意味する「インパクトの評価」という新たな項目を立て、多様な投資家をインパクト投資に呼び込むことや、適切なインパクトの計測・測定を通じて気候変動の分野で創業に取り組む企業(クライメートテック企業)への投資の円滑化を図る方針を打ち出している(同方針の19ページ参照。クライメートテック企業については2021年11月22日のニュース『フィンテックならぬ「クライメートテック」のユニコーン企業が日本進出』参照)。

金融行政方針 : 金融庁が、その事務年度の金融行政における重点課題および金融行政に取り組むうえでの方針をしめすもの。

このほか、「インパクト」の概念を投資ではなく、企業と投資家との対話や開示に活用する動きも広がっている。・・・

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2022/09/15 「インパクト投資」が急速に拡大 注目されるGPIFの動き(会員限定)

インパクト投資の促進に向けた動きが官民で加速している。

インパクト投資 : 社会問題・環境問題を解決することを目的として投資すること。

インパクト投資、すなわち経済的リターンのみならず環境や社会へのポジティブなインパクト(影響)を求める投資は、ESG投資よりも進んだサステナブル・ファイナンスの発展形とも言われる(ESG投資とインパクト投資の違いについては2019年2月18日のニュース「インパクト投資とESG投資の違い」参照)。インパクト投資の概念自体は以前から存在していたが、ESG投資ブームを受け、改めてその意義が見直されている。

ESG投資 : 「Environmental(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」に優れた企業に投資すること。
サステナブル・ファイナンス : ESG投資やグリーンボンドの発行といった「持続可能な社会を実現するための金融」を意味する。

これはグローバルな動きでもあるが、日本においても、岸田政権が今年(2022年)6月7日に公表した「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」では、社会課題を解決する経済社会システムを構築するための柱の一つとして「インパクト投資の推進」が位置付けられている(同計画の25ページ参照)。また、(2022年)8月末に公表された2022年度の「金融行政方針」でも、投資による社会・環境面での改善効果(インパクト)を的確に計測・評価することを意味する「インパクトの評価」という新たな項目を立て、多様な投資家をインパクト投資に呼び込むことや、適切なインパクトの計測・測定を通じて気候変動の分野で創業に取り組む企業(クライメートテック企業)への投資の円滑化を図る方針を打ち出している(同方針の19ページ参照。クライメートテック企業については2021年11月22日のニュース『フィンテックならぬ「クライメートテック」のユニコーン企業が日本進出』参照)。

金融行政方針 : 金融庁が、その事務年度の金融行政における重点課題および金融行政に取り組むうえでの方針をしめすもの。

このほか、「インパクト」の概念を投資ではなく、企業と投資家との対話や開示に活用する動きも広がっている。経団連は2022年6月14日、「インパクト指標を通じてパーパス起点の対話を促進する」と題する提言を公表し、企業と投資家との対話において「インパクト指標」を活用することを推奨している。提言によると、インパクト指標とは「事業や活動の結果として生じた、社会的・環境的な変化や効果を示す指標」であり、より充実した投資家との対話を実現するため、財務情報のみならず、非財務情報であるインパクト指標を併せて示すことを提案している。またレジリエンスやヘルスケアと言った日本の成長分野における84個の具体的なインパクト指標も挙げられている。これらの指標の選定にあたっては、国際的なESGデータ機関であるBloomberg社の協力も受けたようだ。

レジリエンス : 気候変動の悪影響に対する脆弱性を減らしつつ、事業の“復元力” や“しなやかな強靭さ”を持つことを意味する。

こうしたインパクト投資への注目度の高まりに呼応するかのうように、メルカリ社が8月9日に公表した2022年度版のサステナビリティレポートは、「年間約48万トンのCO2排出を回避」「回避できた衣類廃棄量は日本における年間廃棄量の約8.8%」というプレスリリースのサブタイトルが示すように、環境へのインパクトを強調するものとなっている。同社の山田進太郎社長は、「メルカリの生み出すポジティブ・インパクトについての定量化も行っています」と今回の新たな取り組みをTwitterでアピールしている。

投資家側の動きも急加速している。既に大手生保を中心に非上場企業へのインパクト投資が始まっているが、市場関係者からは、今後は上場企業へのインパクト投資が進むという話が聞かれる。また金融庁ではインパクト投資に関する勉強会(インパクト投資に関する勉強会フェーズ2)も定期的に開催されており、その動向もウォッチしておく必要がある。

最も注目されるのがGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の動向だ。GPIFは2020年度のESG活動報告の中で『「社会問題の解決に貢献する」こと自体を目的とする投資は、現行の法令及び当法人が行う投資行動の「目的」の下では行わない』と明言しているように(同報告8ページのコラム参照)、国民の年金積立金を管理・運用するという立場を考えれば、現時点ではインパクトの創出を目的とした投資を行うことは難しいだろう。しかし、GPIFの2021年度ESG活動報告では、GPIFのポートフォリオにおけるGHG(温室効果ガス)排出量や(同報告の55ページ参照)、SDGsの各目標に対する企業活動の金額的インパクトが示されている(同80ページ参照)。また、GPIFの宮園雅敬理事長が「ESGを超過収益獲得の源泉と考えるアクティブファンドなどでも良いファンドがあれば、前向きに採用を検討したい」(同10ページの最終段落参照)と、ESGアクティブファンドの採用を前向きに検討する姿勢を示していると述べている点も市場関係者の関心を集めている。GPIFによるESG指数の選定が日本におけるESG投資のターニングポイントとなったように(2017年7月6日のニュース「GPIFの新しいESG指数に約360社が選定」、2018年10月9日のニュース「東証1部上場企業の8割がESG投資の対象に」参照)、GPIFの影響力は極めて大きい。今後、新たな動きが出てくるのか、注目される。

アクティブ : 運用担当者(ファンド・マネージャー)が、株式市場や投資銘柄などを調査し、今後の動向を予測することでポートフォリオを決定する投資手法のこと。市場の平均的な収益率をベンチマークとし、これを上回る運用成果を上げることを目標にすることが多い。

2022/09/14 PBR1倍割れ企業に「ロードマップ」の公表が求められる可能性

PBRの低迷に悩む上場企業は多い。2022年7月1日の時価ベースでは、プライム市場の半数の企業でPBRが1倍割れとなっており、スタンダード市場に至っては、PBR1倍割れの企業が64%を占める。もはや日本の株式市場が抱える最も深刻な問題と言っても過言ではない。この問題については当フォーラムでも繰り返し取り上げてきたが(2022年8月9日のニュース「市場区分見直しから4か月、見えてきた市場ごとの課題」、【役員会 Good&Bad発言集】PBRの向上 参照)、本来であれば各企業が自律的かつ継続的にPBRの向上に努めるべきであることは言うまでもない。しかし、実際のところ、バブル並みの株高にでもならない限り、各企業に任せたままではこの問題が自然に解消することはないと見る市場関係者は多い。

PBR : Price Book-value Ratio=株価純資産倍率(株価 ÷1株当たり株主資本)。株価が1株当たり純資産(BPS:Book value Per Share)の何倍まで買われているか(=1株当たり純資産の何倍の値段が付いているか)を指す。PBRが1.0を大幅に下回る場合、投資家が企業の将来性に疑問を持っていたり、減損リスクのように潜在的な資産の含み損が多額にのぼる可能性が株価に織り込まれていたりすることを示唆する。

こうした中、PBR1倍割れ企業に対し、その解消に向けたロードマップの公表を求めるという案が注目を集めている。この案はもともと・・・

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2022/09/14 PBR1倍割れ企業に「ロードマップ」の公表が求められる可能性(会員限定)

PBRの低迷に悩む上場企業は多い。2022年7月1日の時価ベースでは、プライム市場の半数の企業でPBRが1倍割れとなっており、スタンダード市場に至っては、PBR1倍割れの企業が64%を占める。もはや日本の株式市場が抱える最も深刻な問題と言っても過言ではない。この問題については当フォーラムでも繰り返し取り上げてきたが(2022年8月9日のニュース「市場区分見直しから4か月、見えてきた市場ごとの課題」、【役員会 Good&Bad発言集】PBRの向上 参照)、本来であれば各企業が自律的かつ継続的にPBRの向上に努めるべきであることは言うまでもない。しかし、実際のところ、バブル並みの株高にでもならない限り、各企業に任せたままではこの問題が自然に解消することはないと見る市場関係者は多い。

PBR : Price Book-value Ratio=株価純資産倍率(株価 ÷1株当たり株主資本)。株価が1株当たり純資産(BPS:Book value Per Share)の何倍まで買われているか(=1株当たり純資産の何倍の値段が付いているか)を指す。PBRが1.0を大幅に下回る場合、投資家が企業の将来性に疑問を持っていたり、減損リスクのように潜在的な資産の含み損が多額にのぼる可能性が株価に織り込まれていたりすることを示唆する。

こうした中、PBR1倍割れ企業に対し、その解消に向けたロードマップの公表を求めるという案が注目を集めている。この案はもともと経済産業省に設置された産業構造審議会・経済産業政策新機軸部会が2022年6月13日に公表した「経済産業政策新機軸部会中間整理」で示されていたものだが、「中間整理」というタイトルが示すとおり、議論が本格化するのはこれからということもあって、公表当時はそれほど注目されていなかった。

経済産業政策新機軸部会中間整理51ページより抜粋
・・・PBRが 1 倍以上となることを目指し、特に、PBRが1倍以下(株式時価総額が純資産を下回る)の企業は、1倍を超えるための一定期間(例えば5年間)の具体的かつ合理的な計画を立案し、公表するとともに、ステークホルダーに説明するべき・・・

風向きが変わるきっかけとなったのが、2022年7月29日に開催された東証の第1回「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」(以下、フォローアップ会議)での安藤メンバー(オムロン 取締役)の次の発言である。

第1回「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」議事録11ページより抜粋
・・・PBR1倍割れの会社の経営者には、サステナビリティ経営の本質を理解してもらったうえで、自ら何を優先して改革に取り組むかについてロードマップを作って公表していただき、その内容に関して投資家が対話・エンゲージメントを行うというPDCAサイクルを回し続けることが大切である・・・

この提案が実現する可能性は決して低くない。当該発言に対してフォローアップ会議では、「安藤メンバーが仰った、そういった企業に対して、自分たちがどのように考えているのかという宿題を出すのは良い方法だと思いました。」(三瓶メンバー)、「PBRについて、発行体の経営者目線では、1倍割れというのは、おそらく経営者が株価をそこまで気にしていない、あるいは資本効率という概念を意識していない状態だと思っております。一定のガバナンスは必要であり、私も報告書を出してもらう方法もあるかと思っております」(永見メンバー)といった賛同意見が示されているからだ。PBR1倍割れ企業が多すぎるという問題はフォローアップ会議でも共通認識となっており、今後はこの「ロードマップの自主公表」の実現に向けた議論が本格化していくことが見込まれる。

PBR1倍割れ企業問題への対処としては、2022年4月27日に開催された第8回経済産業政策新機軸部会での安田委員による「PBRが1を超えていない企業は経済団体連合会企業にはさせない、経営者には勲章をあげない」(議事録5ページ)といった過激な制裁案から、第1回目のフォローアップ会議における三瓶メンバーによる「PBR1倍割れの件は大きな問題ですが、TOPIXの組入基準にすると非常に効き目があると思います」といった発言(議事録28ページ)や、2022年3月31日に開催された第6回経済産業政策新機軸部会での松田委員による「PBRが本当に問題なのであれば、政府系の投資において PBR1倍割れの企業は買わないといったアプローチもできるはず。」(議事録4ページ)といった発言に見られるような「投資側」からの強硬案もある一方で、「ガバナンスを強化したところでPBR1以上にならない産業がある。金融の中の地銀や小売などは5年間の経過措置を設けたとしても仕方がない。こうした業界には健全な新陳代謝が期待される。」(議事録4ページの安田委員の発言)といった穏健な案もある。また、政府側からも「政府が『ミッション志向の産業政策』として大規模・長期・計画的支援を行う際には、価値創造に向けた取り組み、特に、企業価値が純資産額を下回る、すなわち、PBRが1を下回る状況にある企業については、改善する計画を立てて頂くことも検討したい」(議事録13ページの萩生田大臣の発言)という大臣発言があり、補助金等の交付と引き換えにPBRの改善を求める政策の実施もあり得る。

こうした施策が実現するには時間がかかるが、PBR1倍割れ企業としては、買収リスク等を考えれば、施策が実現する前に手を打つ必要がある。自社株買いを実施すれば分母の「1株当たり株主資本」が減少することでPBRは改善するが、こうした小手先の施策は本質的な解決とはいい難い。政策保有株式の売却により得た資金を成長事業に投資したり、人的資本や知的財産・無形資産に投資し、またこれらを活用したりすることにより企業価値の向上を図るなど、より本質的なPBRの向上策に早急に取り組む必要があろう。

2022/09/13 新たな子会社等の切り離し手段を議論へ

不振事業や不振子会社に足を引っ張られる形で株価が低迷するコングロマリット・ディスカウントに悩む上場企業にとって有用な解決手段が・・・

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2022/09/13 新たな子会社等の切り離し手段を議論へ(会員限定)

不振事業や不振子会社に足を引っ張られる形で株価が低迷するコングロマリット・ディスカウントに悩む上場企業にとって有用な解決手段がスピンオフ税制だが(スピンオフ税制の詳細は2016年11月17日のニュース「不振事業、不振子会社の切り離しが容易に」、【WEBセミナー】企業価値向上につながる組織再編税制の改正について 参照)、その拡充が検討されることになった。

スピンオフ : 企業や組織の一部を分離し、別個の独立した企業や組織とすること。

スピンオフとは、企業や組織の一部を分離し、「別個の独立した」企業や組織とすることであるため、現行のスピンオフ税制も、スピンオフ後には持分関係が一切なくなるケースを対象にしている。これに対し経済産業省は、令和5年度税制改正要望において、「段階的に事業を切り出そうとする企業などが活用できるよう、スピンオフを行う企業に持分を一部残す場合」についてもスピンオフ税制を適用できるよう求めている(経済産業省の令和5年度税制改正要望16ページ参照)。

出典:経済産業省資料
64518

こうした中、政府内にも、例えば保有株式の大部分をスピンオフにより切り離し、持分法適用関連会社でもなくなった場合などは、スピンオフ税制の適用対象に加えてもよいのではないかとの意見が浮上している。

持分法適用関連会社 : 持分法とは、投資会社が被投資会社の資本及び損益のうち投資会社に帰属する部分の変動に応じて、その投資の額を連結決算日ごとに修正する方法をいう。一行連結とも言われる。持分法は非連結子会社や関連会社に対して適用される。また、関連会社の判定は、他の会社等の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができるかどうか(影響力基準)という観点から行われる。なお、関連会社であっても、持分法の適用により、連結財務諸表に重要な影響を与えない場合には、持分法の適用会社としないことができる。よって、持分法適用関連会社とは、持分法を適用する関連会社を指す。

利益相反取引が生じやすい親子上場に対し投資家から厳しい視線が注がれる中、親会社には「上場子会社を維持することの合理的理由の説明や上場子会社のガバナンス体制の実効性確保」が求められ、上場子会社には「親会社から独立した意思決定を担保する実効的なガバナンス体制の構築」が求められている(親子上場の問題については、2020年10月19日のニュース『パッシブ機関投資家が「親子上場」に関する対話を求めるレター送付』および同記事内で引用されているニュース参照)。昨年(2021年)6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードでは、上場子会社に対し、独立社外取締役を含む独立性を有する者で構成された特別委員会の設置を求める補充原則4-8③が新設されたところだ。

最終的には持分を完全にゼロにすることまで求めるのかなど論点は残るが、実現すれば、新たな子会社等の切り離し方法として活用されることになろう。年末の税制改正大綱とりまとめに向けた議論が注目される。

税制改正大綱 : 税制改正は毎年1回行われるのが通常だが、翌年度の税制改正の内容を大まかにとりまとめたものが税制改正大綱であり、毎年12月中旬頃に政府(与党)が公表する。

2022/09/12 非財務情報開示のルール化、今後の流れ

当フォーラムが新聞等に先駆けて報じていたとおり、2023年3月期に係る有価証券報告書から、気候変動対応、人的資本投資などの非財務情報の開示が義務付けられることが確実となっており(2022年5月17日のニュース「男性の育休取得率、女性管理職比率も開示義務化へ 英文開示の義務化は見送り」参照)、これを実現するための改正開示府令案が今月(9月)中にも公表される見込みとなっている。

3月決算企業の場合、進行期である「当期」から適用されるだけに、時間的にも大きな負担を迫られることになろう。もっとも、・・・

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