2016/09/19 【ケーススタディミニテスト】業績予想を修正したい 第3問解答画面(正解)

正解です。
金融商品取引法上は、以下の要件のいずれか1つを満たせば「インサイダー情報が公表された」ことになります(金融商品取引法166条4項、金融商品取引法施行令30条)。
・会社が自主的に2以上の報道機関(ただし、日刊新聞紙を販売している者やテレビ局等、一定の要件を満たす者に限定)に対して情報を公開した後、12時間が経過したとき
・TDnetを利用して適時開示を行ったとき
・「重要事実」が記載された法定書面(有価証券報告書、臨時報告書等)が公衆縦覧されたとき
以上より、業績予想の修正のリリースを会社のウェブサイトだけに掲載しても、金融商品取引法における「インサイダー情報の公表」に該当しない(依然としてインサイダー情報のままである)ことから、問題文は誤りと言えます。

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「業績予想を修正したい」の『業績予想の修正を「インサイダー情報」でなくすためには?』はこちら

2016/09/19 【ケーススタディミニテスト】業績予想を修正したい 第2問解答画面(不正解)

不正解です。
会計基準が変更され、平成27年4月1日以後開始する事業年度より、これまで「少数株主損益調整前当期純利益」「少数株主利益」「当期純利益」とされていた項目が、それぞれ「当期純利益」「非支配株主に帰属する当期純利益」「親会社株主に帰属する当期純利益」という科目名で表示(または付記)されることになりました。

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「業績予想を修正したい」の『「業績予想の修正」の判断基準と開示すべき事項』はこちら

2016/09/19 【ケーススタディミニテスト】業績予想を修正したい 第2問解答画面(正解)

正解です。
会計基準が変更され、平成27年4月1日以後開始する事業年度より、これまで「少数株主損益調整前当期純利益」「少数株主利益」「当期純利益」とされていた項目が、それぞれ「当期純利益」「非支配株主に帰属する当期純利益」「親会社株主に帰属する当期純利益」という科目名で表示(または付記)されることになりました。

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2016/09/19 【ケーススタディミニテスト】業績予想を修正したい 第1問解答画面(不正解)

不正解です。
証券取引所のルールでは、業績予想の修正が必要になるかどうかの基準は「増減率」として定められています(売上高の場合は増減率10%)。問題文には「100億円下振れ」とありますが、これが増減率10%という基準を満たすかどうかは、当初公表した売上高予想の金額次第(1000億円を超えているかどうか)と言えます。以上より、問題文は誤りです。

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2016/09/19 【ケーススタディミニテスト】業績予想を修正したい 第1問解答画面(正解)

正解です。
証券取引所のルールでは、業績予想の修正が必要になるかどうかの基準は「増減率」として定められています(売上高の場合は増減率10%)。問題文には「100億円下振れ」とありますが、これが増減率10%という基準を満たすかどうかは、当初公表した売上高予想の金額次第(1000億円を超えているかどうか)と言えます。以上より、問題文は誤りです。

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2016/09/16 消費者との契約実務に影響を与える法改正の動き

消費者被害の増加や消費者の権利意識の高まりに伴い、BtoCビジネスを取り巻く法規制は年々厳しくなっているが、ここにきて、企業と消費者との契約実務に大きな影響を与えかねない法改正の動きが出てきた。

まずは、選挙権の年齢を18歳に引き下げる公職選挙法の改正(2016年6月1日施行)に伴う動きだ。政府は、「成年」となる年齢も18歳 に引き下げる民法改正案を来年の通常国会に提出する方針を示している。そこで法務省は、「民法の成年年齢の引下げの施行方法に関する意見募集」と題し、改正民法の施行日に18歳以上20歳未満の者(人口はおよそ200万人)が一斉に成年に達することによる支障の有無などについて、9月末までパブリックコメントを募集している。

成年年齢の引き下げに伴い生じる事項で企業実務に影響を与えそうなのが、・・・

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2016/09/16 消費者との契約実務に影響を与える法改正の動き(会員限定)

消費者被害の増加や消費者の権利意識の高まりに伴い、BtoCビジネスを取り巻く法規制は年々厳しくなっているが、ここにきて、企業と消費者との契約実務に大きな影響を与えかねない法改正の動きが出てきた。

まずは、選挙権の年齢を18歳に引き下げる公職選挙法の改正(2016年6月1日施行)に伴う動きだ。政府は、「成年」となる年齢も18歳に引き下げる民法改正案を来年の通常国会に提出する方針を示している。そこで法務省は、「民法の成年年齢の引下げの施行方法に関する意見募集」と題し、改正民法の施行日に18歳以上20歳未満の者(人口はおよそ200万人)が一斉に成年に達することによる支障の有無などについて、9月末までパブリックコメントを募集している。

成年年齢の引き下げに伴い生じる事項で企業実務に影響を与えそうなのが、未成年者取消権を行使できる層の減少だ。それまで未成年者取消権で守られていた18歳以上20歳未満の若者が、民法改正により成年として扱われるようになったことで未成年者取消権を行使できなくなれば、消費者被害が増加することが懸念される。そこで内閣府は、消費者委員会の中に「成年年齢の引き下げに関するワーキンググループ」を設置、民法の成年年齢が引き下げられた場合に新たに成年となる者の消費者被害を防止・救済するのための対応策を検討することを決めた。9月20日に第1回の会合を開催し、年内に結論を出す予定となっている。

未成年者取消権 : 未成年者が親(法定代理人)の同意を得ないで締結した契約は取り消すことができるという権利
消費者委員会 : 消費者庁を含む関係省庁の消費者行政全般に対して監視機能を有するため、平成21年(2009年)9月1日に内閣府に設置された独立した第三者機関。各種の消費者問題について、自ら調査・審議を行い、関係省庁の消費者行政全般に対して意見表明(建議等)を行うほか、内閣総理大臣や関係各大臣、または消費者庁長官の諮問に応じて調査・審議を実施する。

成年年齢の引下げへの対応以外では、消費者契約法の改正も見込まれている。消費者契約法は今年(2016年)の6月に改正(以下、2016年改正 )されたばかりだが、その際に積み残されたままとなっている課題があるため、2019年までに追加で改正が行われる見通しだ。

消費者契約法 : 情報力や交渉力といった点で企業より弱い立場にある消費者を保護するための法律。事業者が消費者に対し契約の締結を勧誘する際に、例えば嘘を言ったり(不実告知)、都合の悪いことを知っていながら隠したり(不利益事実の不告知)といった行為があった場合、消費者は消費者契約法に基づき、事業者との契約を取り消すことができる。
2019年までに追加で改正 : 消費者契約法の2016年改正時の衆議院の付帯決議では、下の表に掲げた課題等を検討のうえ、「本法成立後3年以内に必要な措置を講ずること」と期限を切られている。2016年改正法は2016年5月に成立しているため、追加の改正は2019年5月までに行われる可能性が高いと言える。

 消費者契約法の改正により、過量な内容の契約(例えば高齢者の判断能力の低下に付け込んで大量の商品を購入させるような契約)を締結した消費者への取消権の付与や消費者の解除権を一切認めない条項を無効にするなどの定めが追加された。施行は来年(2017年)の6月1日。

“積み残し”となっている課題のうち主なものは次のとおり。

「勧誘」 要件の在り方(消費者契約法4条1項) 条文上の「勧誘」に、インターネット広告のように不特定の者に向けた働きかけを含めるかどうか
不利益事実の不告知(消費者契約法4条2項) ・不利益事実の不告知を類型化しておいてはどうか
・故意のみならず、過失または重過失により不告知が行われた場合にも契約の取消しを認めることとしてはどうか
困惑類型の追加(消費者契約法4条3項) 「執拗な電話勧誘」「威迫による勧誘」を困惑類型に追加すべきかどうか
平均的な損害の額」の立証責任の在り方(消費者契約法9条1号) 「平均的な損害の額」の立証に関する規律はどのようにあるべきか

勧誘 : 現行法は特定の者に向けた働きかけのみを「勧誘」としており、インターネット広告のように不特定の者に向けた働きかけは「勧誘」には該当しないとされている。
不利益事実の不告知 : 都合の悪いことを知っていながら隠すこと。
威迫 : 客観的に人を不安にさせるような言動のこと。畏怖や恐怖を生じさせる強迫(民法96条1項)には至らない行為。
平均的な損害の額 : 消費者契約法9条1号では、「当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項」があっても、その額が「当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超える」場合、その超える部分については、同条項は無効になるとされている。
「平均的な損害の額」の立証に関する規律 : 消費者契約法9条1号における「当該事業者に生ずべき平均的な損害の額」の立証責任を負うのは消費者である。しかし、その立証に必要な資料は主として事業者が保有していることから、消費者による「平均的な損害の額」の立証が困難な場合もあることが問題視されている。

(参考)
消費者契約法(抜粋)
第4条1項 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。(以下、略)
第4条2項 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対してある重要事項又は当該重要事項に関連する事項について当該消費者の利益となる旨を告げ、かつ、当該重要事項について当該消費者の不利益となる事実(当該告知により当該事実が存在しないと消費者が通常考えるべきものに限る。)を故意に告げなかったことにより、当該事実が存在しないとの誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。

特に注目されるのは、「勧誘」要件の在り方であろう。インターネット広告が「勧誘」に該当するとなれば、消費者契約法の網がかかる範囲が大幅に広がることになるだけに、2016年改正時には企業側の猛反発により改正が見送られたという経緯がある(2016年改正前の当時の議論の状況は2016年1月25日のニュース『「消費者保護強化」の流れは一段落?』を参照)。2015年における日本国内のBtoCの電子商取引の市場規模は13.8兆円(前年比7.6%増)まで拡大しており(経済産業省調べ)、その中にはインターネット広告を起点とする電子商取引も少なくないものと思われるだけに、これが消費者契約法の対象となれば、企業がコンプライアンス対応に追われ、企業活動が委縮する恐れもある。消費者契約法の再改正に向けた議論は内閣府に設置された消費者契約法専門調査会で行われる。専門調査会ではインターネット広告を扱う事業会社の社員も委員に選任されている。議論は始まったばかりだが、今後動きがあり次第続報したい。

消費者契約法専門調査会 : 内閣総理大臣より消費者委員会に諮問のあった、消費者契約法における契約締結過程及び契約条項の内容に係る規律等の在り方について、委員会の求めに応じて、調査審議するところ。

2016/09/15 コンプライ率が最低のCG コードとの向き合い方

コーポレートガバナンス・コードの導入(2015年6月1日~)から1年以上が経過し、大部分の上場企業が同コードに対応したコーポレート・ガバナンス報告書の2回目の提出を終えている。ガバナンスコードに記載されている原則・補充原則(以下、原則)は、それぞれコンプライ(実施)の難易度に差があるため、各社のコーポレート・ガバナンス報告書を集計すると、本則市場(東証一部・二部)に全ての上場企業がコンプライできているものから、半数以上がコンプライできていないものまで、各原則の間でコンプライの状況に差がある。

コンプライ率がもっとも低いコードと言うと、「社外取締役の2名選任」(原則4-8)や「取締役会評価」(補充原則4-11③)を思い浮かべる向きもあるかもしれない。確かにこれらのコードのコンプライ率も低いものの、最低ではない。コンプライ率がもっとも低いのが・・・

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2016/09/15 コンプライ率が最低のCG コードとの向き合い方(会員限定)

コーポレートガバナンス・コードの導入(2015年6月1日~)から1年以上が経過し、大部分の上場企業が同コードに対応したコーポレート・ガバナンス報告書の2回目の提出を終えている。ガバナンスコードに記載されている原則・補充原則(以下、原則)は、それぞれコンプライ(実施)の難易度に差があるため、各社のコーポレート・ガバナンス報告書を集計すると、本則市場(東証一部・二部)に全ての上場企業がコンプライできているものから、半数以上がコンプライできていないものまで、各原則の間でコンプライの状況に差がある。

コンプライ率がもっとも低い原則と言うと、「社外取締役の2名選任」(原則4-8)や「取締役会評価」(補充原則4-11③)を思い浮かべる向きもあるかもしれない。確かにこれらの原則のコンプライ率も低いものの、最低ではない。コンプライ率がもっとも低いのが機関投資家の議決権行使を促進するための取組みについて規定した補充原則1-2④であり、

補充原則1-2④
上場会社は、自社の株主における機関投資家や海外投資家の比率等も踏まえ、議決権の電子行使を可能とするための環境作り(議決権電子行使プラットフォームの利用等)や招集通知の英訳を進めるべきである。

本則市場に上場している企業の44%しかコンプライできていない(東証が9月13日に公表した「コーポレートガバナンス・コードへの対応状況(2016年7月時点)」参照)。実施率が50%を割っているのは補充原則1-2④だけとなっている(ちなみに、「社外取締役の2名選任」(原則4-8)は79%、「取締役会評価」(補充原則4-11③)は55%)。

この原則の実施率が極端に低いのには理由がある。それは、コードの文言中にあらかじめ「機関投資家や海外投資家の比率等も踏まえ」との“逃げ道”が用意されているということだ。個人投資家の比率が高い企業、あるいは国内投資家の比率が高い企業は、この記述を踏まえ、「コンプライする必要はない」と考えた可能性が高い。

2016年7月時点時点のコンプライ率と2015年12月時点のコンプイライ率と比べてみると、さらに興味深いことが分かる。

  2016年7月時点の
コンプライ率
2015年12月時点の
コンプライ率
との比較
社外取締役の2名選任(原則4-8) 78.82% +21.3pt
取締役会評価(補充原則4-11③) 55.04% +18.7pt
議決権電子行使プラットフォームの利用や招集通知の英訳(補充原則1-2④) 44.25% +0.1pt

実施率が劇的に向上した原則4-8や補充原則4-11③と異なり、補充原則1-2④の実施率はほとんど変わっていない(表中の赤字)。ここからは、補充原則1-2④をコンプライしていない企業が“逃げ道”に安住している様子がうかがえる。

しかし、自社の株主に占める個人投資家や国内投資家の比率が高いこと、すなわち株主構成が偏っていることは、決して望ましい状況ではない。移り気な個人投資家と違い、機関投資家は長期間安定的に株式を保有してくれる存在であり、海外投資家は国内投資家が消極的な時も積極的に買いを入れてくれる日本の資本市場を支える重要な“スポンサー”である。「ウチは個人投資家ばかりだから」「海外投資家比率が低いから」という理由で補充原則1-2④についてエクスプレインし続けるのは得策ではない。ここは発想を変えて、コンプライできる体制を構築し、自社の株主構成の転換を図るべきであろう(個人投資家と機関投資家の最適な比率は【2016年6月の課題】株主に占める個人投資家・機関投資家の比率 を参照)。

ちなみに、上記東証の調査によると、東証の本則市場上場企業のうちフルコンプライを達成した企業数は、2015年12月時点で216社であったのに対し、2016年7月時点では474社と2倍以上に増えている。フルコンプライしていない企業が少数派になる前に、フルコンプライできる体制に移行したいところだ。

なお、各上場企業のコード対応の分析結果については、【WEBセミナー】CG報告書6月提出企業のコーポレートガバナンス・コード対応分析 もご覧いただきたい。補充原則1-2④のエクスプレイン例も数多く収録しており、参考になろう。

2016/09/14 「空売りファンド」のターゲットにならないために

米国の「空売りファンド」、グラウカス・リサーチ・グループ(以下、グラウカス)が伊藤忠商事(以下、伊藤忠)に対して仕掛けた「空売り」は失敗に終わったように見えるが、「空売りのポジションを取った後に不正会計の存在を主張するレポートを公表する」という日本企業にとっては馴染みのない手法によりキャピタルゲインを得ようとするグラウカスの手法に違和感・危機感を持った役員も多いのではないだろうか。

まずは本件の詳細な経緯を振り返ってみよう。

グラウカスは2016年7月27日、伊藤忠の株式を「強い売り」推奨とするレポートを公表した。これが“空売り騒動”の発端である。レポートでは、目標株価を2016年7月26日の終値1,262円の半値に相当する631円としたうえ、伊藤忠の“不正会計”も指摘した。これを受け、伊藤忠の株価は早くもレポート公表日の7月27日には年初来安値である1,136円まで落ち込んだ。ここまではグラウカスの目論見通りだったと言える。

グラウカスの目論見 : グラウカスは空売り(株式を証券会社から借りてきて売却)をしており、将来株式を買い戻して返す必要があるため、株価が下がれば下がるほど、グラウカスの利益は増えることになる。

しかし、それからひと月以上が経過し、・・・

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