2016/07/06 監査法人等とのやりとりが税負担に与える影響(会員限定)

3月決算会社は定時株主総会が終わり一息ついているところかもしれないが、この7月から“シーズン入り”しているのが(主に3月決算会社を対象とする)税務調査だ。税務調査の結果次第では、当期純利益の修正を迫られるとともに、キャッシュの流出にもつながるだけに、経理担当役員のみならず、経営陣全員が関心を持っておく必要がある。

最近の税務調査の傾向として特に注意したいのが反面調査で監査法人や税理士(法人)が狙われるケースが増えているという点だ。反面調査とは、税務調査の対象者の資料を直接調査しただけでは十分な実態把握ができない、あるいは証拠の裏付けが取れないという場合に、調査対象者の取引先なども調査すること。この反面調査の対象に、監査法人や税理士(法人)も加えられるケースが実際に発生している。企業のタックスプランニングを知る税理士(法人)が調査された場合、もしそこに租税回避の意図があれば容易に税務当局に把握され、追徴課税を受けるリスクがあるのは言うまでもない。

租税回避 : 法形式上は節税と同様「合法」だが、実質的には不当に税負担を減少させていると認められるもの。税法が予定する範囲内(合法とされる範囲内)で税負担を軽減させる「節税」、偽りその他不正の行為によって税負担を免れる「脱税」とは区別される。

また、企業にとってさらに困りものなのは、監査法人に対する反面調査だろう。会計監査の際には、費用の計上を巡り、監査法人が税務否認のリスクにまで言及することがある。租税回避的なスキームの会計面に関する事前相談時であればなおさらだ。最近は、タックスプランニングをメールでやり取りすることを控えている税理士(法人)もあると聞くが、会計監査という別の目的を持つ監査法人に対して例えば「税金に関するやり取りについては文書やメールを残さないで欲しい」と要望することは現実には無理だろう。

税務当局の反面調査は、法律上拒否することはできない(国税通則法74条の2第1項二号ロ)。これは監査法人に対する調査の場合も同様だ。たとえ租税回避の意図がなかったとしても、文書やメールで文字としてやり取りが残れば、税務調査で“痛くない腹”を探られることにもなりかねない。税務リスク軽減のためには、税理士(法人)や監査法人とのやり取りまでケアする必要がありそうだ。

2016/07/05 社外取締役も無力、「個人的力量」に頼る内部統制のリスク

先月(2016年6月)に集中した3月決算企業の株主総会では多くの社外取締役が選任されている。今回の株主総会をもって、独立社外取締役を複数設置することとなった企業も多いが(詳細は2016年6月21日のニュース「独立社外取締役ゼロの会社はどうエクスプレインしたか」参照)、いくら(独立)社外取締役を増やしても防ぎ難いのが、業務上の“単純ミス”だ。この単純ミスが、重大なコンプラ違反につながることもある。

取締役会の構成員6名のうちCEO以外は全員が社外取締役で、コーポレート・ガバナンスへの取り組みが高く評価されている・・・

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2016/07/05 社外取締役も無力、「個人的力量」に頼る内部統制のリスク(会員限定)

先月(2016年6月)に集中した3月決算企業の株主総会では多くの社外取締役が選任されている。今回の株主総会をもって、独立社外取締役を複数設置することとなった企業も多いが(詳細は2016年6月21日のニュース「独立社外取締役ゼロの会社はどうエクスプレインしたか」参照)、いくら(独立)社外取締役を増やしても防ぎ難いのが、業務上の“単純ミス”だ。この単純ミスが、重大なコンプラ違反につながることもある。

取締役会の構成員6名のうちCEO以外は全員が社外取締役で、コーポレート・ガバナンスへの取り組みが高く評価されているHOYA(東証一部上場)が、300億円の自社株買いのうち約8割にもおよぶ「236億円」が会社法の定める財源規制に違反していたことを公表したのは周知のとおり(HOYAのリリースはこちらを参照)。

財源規制 : 自社株を青天井で取得できるようにしてしまうと、会社財産が限りなく流出してしまい、会社の債権者の利益を害してしまう。そこで会社法では、自社株買いに際して、会社の剰余金を基礎に計算された「分配可能額」が取得額の上限となる旨を定めている。

自社株買いにはROEEPSの向上、シグナリング効果による株価向上といった効果が期待できることから、財務戦略()の一つとしてこれを実施する上場企業は多い。ただし、自社株買いは株式の売買である以上、インサイダー取引規制の対象にもなれば、配当と同様、株主還元の一種であることから財源規制の適用も受ける。したがって、自社株買いに先立ち、各種規制に反しないような社内体制の構築は必須となる。

ROE : 自己資本利益率(Return On Equity)=当期純利益÷自己資本
EPS : 1株当たり利益(Earnings Per Share)=当期純利益÷発行済株式数

 自己株式は、自己資本の内訳である株主資本の控除項目(こちらを参照)であるため、自己株式取得によりROEの分母である純資産が減り、ROEは上昇する。また、EPS(Earnings Per Share:1株当たり利益)の計算における分母には、発行済株式数から自己株式数を除外して求めた値を用いることから、自己株式取得によりEPSの分母が減り、EPSは上昇する。

HOYAは財源規制への違反を受け、外部有識者による第三者委員会を設置、2016年6月17日にはその調査結果が公表されている。同社は2016年2月16日に取締役会で自社株買いの決議を行い(こちらを参照)、その後、当該決議に基づき、同年3月31日までに約250億円、平成28年4月1日から同月8日までに 約50億円の合計300億円の自社株買いを行った。しかし、前期末時点で1,429億円あった同社の分配可能額は、期中の配当や本件とは別の自社株買いにより1,365億円の分配をした結果、問題となる自社株買いの時点では64億円しか残っていなかった(下図参照)。それにもかかわらず実施した300億円の自社株買いにより、同社は分配可能額を236億円(=64億円-300億円。下図の赤部分)も超過した分配を行ったことになる。

分配可能額 : 配当や自己株式取得のように株主に会社財産を分配する場合、債権者を保護するために、会社法に定められた計算式により算定される分配可能額の範囲内に収めなければならない。分配可能額は、前期末の剰余金残高から配当支払額や自己株式取得額等を加減算して算定される。

19839

コーポレート・ガバナンスのトップランナーとも言えるHOYAほどの企業がこのような“単純ミス”を犯したことに意外感を抱く向きも少なくないだろう。

今回の一件が示したのは、いくら社外取締役の数を増やしても、このような“単純ミス”を防ぐのは難しいということだ。

HOYAの場合、積極的にプロフェッショナルを中途採用し、要所に配置している。今回問題となった自己株式取得には、社内公認会計士3名、社内弁護士1名の社内プロフェッショナルが関わっていた。調査結果によれば、全員が財源規制を知識としては知っていたものの、誰一人として具体的な行動(自己株式取得額と分配可能額の比較)に出ることはなかった。こういった“死角”が生じてしまった背景には、同社の好業績がある。

2016年3月期第3四半期現在、同社のネットキャッシュは2,897億円あり、総資産に占めるネットキャッシュの比率が39.7%と現預金が積みあがっている状況にあった。つまり、まさか自社が財源規制に抵触するとは想像もできないほどのキャッシュリッチであったため、社内プロフェッショナルの意識が財源規制に向かわなかったものと思われる。

ネットキャッシュ : 現金及び現金同等物の期末残高-有利子負債

ただ、業務を進めるうえで社内プロフェッショナルの「個人的力量」に過度に依存しているのは、そもそも組織として望ましい状況ではない。プロフェッショナルもミスはゼロではないし、転職されてしまいノウハウが組織に残らなかったということになる可能性も十分にあるからだ。

今回のような事態を防ぐためには、「個人的力量」ではなく「仕組み」として業務を回していく体制を構築しておく必要がある。HOYAでは、「配当」をする場合には、財務部が分配可能額を確認し、取締役会に提出される剰余金の配当議案書に分配可能額を明示する「仕組み」を導入している。しかし、配当と同様の財源規制を受ける自己株式取得では、分配可能額を確認し議案書に明示する手続きが取られていなかった。自己株式取得にも配当と同様の「仕組み」を導入しておけば、今回の“単純ミス”は防げたはずだ。また、同社では自己株式取得の際の「チェックリスト」が整備されておらず、職務分掌について定めた規定も存在していなかった。チェックリストは個人の力量に左右されず業務のレベルを均質に保つことができる。自己株式取得のような非日常的な業務では、担当者が業務にかかわる頻度が少なく、業務への習熟を期待しづらい。有効な管理ツールとなるチェックリストの整備・運用が望まれるところだ。

多くの(独立)社外取締役を置き「攻めのガバナンス」が実現できていても、また、社内プロフェッショナルを多数配置していても、内部統制の構築に甘さがあれば、同様のミスはどの会社でも起こりうる。経営陣としては、自社の内部統制が「個人的力量」に頼るものになっていないか、改めてチェックする必要があろう。

2016/07/05 当フォーラムが後援するセミナー「海外進出企業のための危機管理対応セミナー」が開催されました。

本セミナーはすでに開催済みです。

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2016年9月15日(木)に当フォーラムが後援するセミナー『海外進出企業のための危機管理対応セミナー』が開催されます。
本セミナーでは、企業の海外進出サポートの第一線で活躍する専門家が、海外子会社に対するリスクマネジメントや企業の安全対策の生々しい現実を解説致します。

詳細はこちら

日時 2016年9月15日(木)13:30〜16:00
場所 富国生命ビル 14階セミナールームB
(アクセスはこちら
定員 100名様 (参加料無料、事前登録制)
主催 AIU損害保険株式会社
後援 新日本有限責任監査法人、宝印刷株式会社、上場会社役員ガバナンスフォーラム
講演内容 第一部 「海外子会社のリスク管理とグループガバナンス」
講師:新日本有限責任監査法人アドバイザリー事業部 マネージャー・公認会計士 村松 淳哉 氏

第二部 「グローバル企業のクライシスマネジメント」
講師:株式会社亀屋 代表取締役社長 危機管理コンサルタント 山崎 正晴 氏

お申込み先 セミナーに関する詳細・お申込みについては、こちらのPDFをご覧ください。
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2016/07/04 後継者選びの視点

日本経済新聞の『私の履歴書』では経営トップの交替劇がしばしば登場するが、現トップが内々に後継者に打診し、固辞する後継者を説得して交代に至る、というパターンが少なくない。しかし、これは読み物としては面白くても、後継者決定プロセスの透明性が高いとは言い難い点で、ガバナンス上は問題がある。このところ、セブン&アイ・ホールディングスの主要事業子会社社長の解任を巡る騒動に始まり、同社会長の退任、セコムの会長・社長の解任、ソフトバンクの後継者計画の撤回と後継候補者の退任、さらにスズキでのCEOの交替と、日本企業における後継者指名の“新時代”を予感させるトピックスが相次いだが、そのプロセスの透明性はまだまだ十分とは言えない。こうした背景の下で導入されたのが、・・・

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2016/07/04 後継者選びの視点(会員限定)

日本経済新聞の『私の履歴書』では経営トップの交替劇がしばしば登場するが、現トップが内々に後継者に打診し、固辞する後継者を説得して交代に至る、というパターンが少なくない。しかし、これは読み物としては面白くても、後継者決定プロセスの透明性が高いとは言い難い点で、ガバナンス上は問題がある。このところ、セブン&アイ・ホールディングスの主要事業子会社社長の解任を巡る騒動に始まり、同社会長の退任、セコムの会長・社長の解任、ソフトバンクの後継者計画の撤回と後継候補者の退任、さらにスズキでのCEOの交替と、日本企業における後継者指名の“新時代”を予感させるトピックスが相次いだが、そのプロセスの透明性はまだまだ十分とは言えない。こうした背景の下で導入されたのが、取締役会に対し後継者計画の「監督」を要求しているコーポレートガバナンス・コード補充原則4-1③だ。

補充原則4-1③
取締役会は、会社の目指すところ(経営理念等)や具体的な経営戦略を踏まえ、最高経営責任者等の後継者の計画(プランニング)について適切に監督を行うべきである。

では、取締役会は具体的にどのようにして後継者計画を監督するべきなのだろうか。その答えを示しているのが、上記原則の「会社の目指すところ(経営理念等)や具体的な経営戦略を踏まえ」という部分だ。ここからは、「経営理念や経営戦略」に沿って後継者となるべき人材についての計画を策定することで、個人の感情等の影響を排除し、プロセスに透明性を持たせようという意図を読み取ることができる。

したがって、取締役会が現在の経営トップの掲げる経営理念や実施している経営戦略を支持するのであればそれを踏襲できる人材を後継者に指名すべきであり、逆に、取締役会としては現状の経営理念や経営戦略に不満があるのであれば、それを修正するのに適した人材を後継者に選ぶべきということになる。

補充原則4-1③が機能するのであれば、経営理念や戦略の変化(あるいは継続)から、その経営トップがどのような趣旨(経営戦略等の修正を期待されているのか、あるいは継続を期待されているのか)で選任されたのかが見えてくるはずだ。

2016/07/01 セミナー「現在の経済情勢において投資家が望む株主還元策」および「上場企業における最近の税務リスク」を2016年7月1日(金)に開催しました。

本セミナーはすでに開催済みですが、会員の方向けにWEBセミナーを配信中です。
WEBセミナー:現在の経済情勢において投資家が望む株主還元策
WEBセミナー:上場企業における最近の税務リスク

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上場会社役員ガバナンスフォーラムでは、2016年7月1日(金)の14時30分~17時40分に下記のセミナーを開催します。

セミナーのパンフレットこちら

時 間 テーマ 講 師
第一部
14:30

16:00
~デフレ、量的緩和、マイナス金利下の
適切な株主還元と資本効率の考え方とは?~
現在の経済情勢において投資家が望む株主還元策
日興アセットマネジメント
チーフ・ストラテジスト
神山 直樹 様
(かみやま なおき)
第二部
16:10

17:40
~最高裁判決でリスクが増す企業グループ内取引、
海外進出、期末前後の取引、出向・・・etc.~
上場企業における最近の税務リスク
日本税制研究所 代表理事
(元財務省主税局・東京国税局)
税理士
朝長 英樹 様
(ともなが ひでき)

■第一部の詳細

セミナー
の内容
日本経済が依然としてデフレから脱却し切れない中、政府・日銀からは量的緩和、マイナス金利といった政策が打ち出されています。インフレを実現するためには、紙幣の量が増えるだけではなく、それが回転しなければなりません。ところが、企業は長らく資金余剰で負債を減らす一方であり、「非営業資産」としての現金保有すら増大させ、回転を下げることに一役買ってしまっています。現在では東証一部に上場する非金融系企業の半数程度が負債をすべて返済できる状況です。本セミナーでは、日本株式の調査分析等で内外機関投資家から高い評価を受ける日興アセットマネジメント チーフ・ストラテジストの神山直樹 様をお招きし、こうした経済情勢において投資家ひいては日本経済社会が望む株主還元策について語っていただきます。投資家との建設的な対話を進める上で役員にとって必須の知識となっているファイナス理論も交えながら「そもそも株主還元とは何なのか?」といった本質的な話から、それを踏まえ何故「今」が配当をはじめとする株主還元を行う時なのかまで、投資家目線で解説していただきます。役員の皆様にとって本セミナーは、適切な株主還元と資本効率、また、社会貢献としての株主還元について考える良い機会になるのはもちろんのこと、本セミナーを通じ、株主との対話を進める上でのヒントを得ることもできるはずです。
講師の
ご紹介
神山 直樹(かみやま なおき)様
1985 年、SMBC 日興証券株式会社に入社後、日興ヨーロッパ、日興国際投資顧問株式会社を経て、1999 年に日興アセットの運用技術開発部長および投資戦略部長に就任。
その後、ゴールドマン・サックス証券株式会社やモルガン・スタンレー証券株式会社、ドイツ証券株式会社、メリルリンチ日本証券株式会社において、チーフ・ストラテジストなどとして主に日本株式の調査分析業務に従事。2015年1月に日興アセットマネジメントに入社、チーフ・ストラテジストに就任。
インスティテューショナル・インベスター誌「オール・ジャパン・リサーチ・チーム」のエクイティ・ストラテジー部門で2007 年および2008 年に第4 位、日経ヴェリタスのアナリストランキングではクオンツ・アナリスト部門およびストラテジスト部門において2001 年以降連続して上位にランク。内外の機関投資家から高い評価を得ている。シティ大学(ロンドン)経営大学院で博士号(ファイナンス)、ニューヨーク大学経営大学院(スターン・スクール)でMBA を取得。CFA 協会認定証券アナリスト。

■第二部の詳細

セミナー
の内容
企業が稼得した所得に必ず課されることになる法人税等の額は所得の30%にも及びますが、これは見方を変えれば、法人税等は「売上・仕入の30%」と同等の経営課題でもあるということを意味しています。そして、この法人税等は、国税当局の定期的な税務調査によってチェックを受けることになり、時として企業に追加で大きな税負担を強いることがあります。したがって、役員は、経理・財務等のバックグラウンドのあるなしにかかわらず、税務調査による課税リスクに関心を持つ必要があります。特に近年は、大企業が当事者となった重要な税務訴訟の判決が相次いで確定しており、これらの判決に関連して、組織再編成や出資などの資本取引に対する税務調査が厳しくなることが予想されます。また、最近は企業グループ内の出向や出張などの取引に対する課税が頻繁に起きるなど、大企業の課税リスクは明らかに高まっています。本セミナーでは、財務省において金融商品取引税制、組織再編成税制、連結納税制度などの重要税制の創設を主導し、東京国税局時代にも大企業の税務調査に傑出した実績を残した朝長税理士をお招きし、大企業の課税リスクとその対応策について、経営に携わる役員の皆様向けに解説していただきます。
講師の
ご紹介
朝長英樹(ともなが ひでき)様
東京国税局・税務署において、主に法人税調査・審理に従事(昭和57年~平成7年)。財務省主税局において、金融取引に係る法人税制の抜本改正(平成12年)・ 組織再編成税制の創設(平成13年)・連結納税制度の創設(平成14年)などを主導。税務大学校研究部において、事業体税制等を研究。平成18年7月に税務大学校教授を最後に退官。日本税制研究所代表理事(平成19年3月~現在)、朝長英樹税理士事務所所長(平成23年4月~現在)
『企業 組織再編成に係る税制についての講演録集』(日本租税研究協会)、『日本型連結納税制度の基本的な考え方と法令等の概要』(日本租税研究協会)、『組織再編成をめぐる包括否認と税務訴訟』(清文社、編著)、『会社合併実務必携』(法令出版、著)、『会社分割実務必携』(法令出版、編著)、『株式交換・株式移転 実務必携』(法令出版、編著)、『連結納税制度』(法令出版、編著)、『グループ法人税制』(法令出版、編著)、『国際的二重課税排除の制度と実務- 外国税額控除制度 外国子会社配当益金不算入制度 -』(法令出版、編著)、『外国子会 社合算税制(タックス・ヘイブン対策税制)』 (法令出版、編著)ほか、著書・論文多数。

なお、セミナー参加費につきましては、上場会社役員ガバナンスフォーラムの会員のみ無料、それ以外の方は2万円(税込 ※)となっております。
※セミナーお申込み前に会員登録いただくと、セミナー参加費は無料となります。

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会員でない方のお振込方法等の詳細はお申込みの受付けメール(下記の「お申込みはこちらから」のボタンをクリック後、お名前等をご入力いただいた後自動送信されるメール)にてご連絡いたします。
ご不明な点等がございましたら、ご遠慮なく jimukyoku@govforum.jp までお問い合わせください。

<セミナー概要>

  • 第一部 現在の経済情勢において投資家が望む株主還元策
  • 第二部 上場企業における最近の税務リスク
  • 【日時】2016年7月1日(金)14時30分~17時40分
  • 【場所】六本木ヒルズ森タワー22階 TMI総合法律事務所セミナールーム
  • 【受付】六本木ヒルズ森タワー1階ロビー 14時より
  • 【講師】第一部 日興アセットマネジメント
            チーフ・ストラテジスト
            神山 直樹 様
        第二部 日本税制研究所 代表理事
            (元財務省主税局・東京国税局)
            税理士
            朝長 英樹 様
  • 【セミナー参加費】当フォーラム会員は無料、それ以外の方は2万円(税込)

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2016/07/01 監査役会設置会社の社外取締役選任議案で高い反対率

今年(2016年)6月の株主総会の集中日は29日で、東証によると、3月決算の上場会社(東証一・二部、マザーズ、ジャスダック)全体の32.23%が同日に株主総会を開催したという。7月初頭には臨時報告書が出揃うことで、間もなく本年における議決権行使結果の全容が明らかになろう。

その傾向を先読みするため、6月28日時点で提出されている臨時報告書(3月決算企業に限定)を分析してみた。それによると、否決された会社提案はなかった一方、賛成率が70%に満たなかった議案は59議案あった。内訳としては、・・・

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2016/07/01 監査役会設置会社の社外取締役選任議案で高い反対率(会員限定)

今年(2016年)6月の株主総会の集中日は29日で、東証によると、3月決算の上場会社(東証一・二部、マザーズ、ジャスダック)全体の32.23%が同日に株主総会を開催したという。7月初頭には臨時報告書が出揃うことで、間もなく本年における議決権行使結果の全容が明らかになろう。

その傾向を先読みするため、6月28日時点で提出されている臨時報告書(3月決算企業に限定)を分析してみた。それによると、否決された会社提案はなかった一方、賛成率が70%に満たなかった議案は59議案あった。内訳としては、取締役選任議案(補欠監査等委員を含む)が28議案(候補者ごとに1議案とする)、監査役選任議案(補欠監査役を含む)が16議案(同)、買収防衛策導入が10議案で、その他としては退職慰労金の支給が3議案、新株予約権の発行と剰余金処分案が1議案ずつ見られた。

大戸屋ホールディングスでは、創業家が反対に回ったことで取締役11人と監査役2人の選任議案の賛成率が62.3~62.6%、コムシードでは取締役4人全員の賛成率が55.8%にとどまっている。

上記大戸屋ホールディングスとコムシードの議案(17人分)を除いた低賛成率ランキングは下表のとおり。1・10位は「非業務執行者に対するインセンティブ」、2・3・5・7・8位は「独立性を欠いた社外役員」、4・6位は「経営トップの責任(ROE、社外取締役)」、9位は「買収防衛策」と、従来からある論点が漏れなく登場している。

特筆すべきは2・3・8位の取締役選任議案だろう。ISSは監査役会設置会社の社外取締役については独立性を問わないとしているにもかかわらず、これらの3名は賛成率がかなり低くなっている。少なくとも議決権行使を実施する運用会社においては、既に社外取締役にも独立性が厳しく問われるようになっていると言えそうだ。

社名 議案 備考 賛成率
1 UTグループ 新株予約権 社外取締役を対象に含む 54.6%
2 ブイ・テクノロジー 取締役選任 大学教授、共同研究の担当者 55.6%
3 太陽HD 取締役選任 公認会計士、担当監査法人の出身者 56.2%
4 川崎汽船 取締役選任 社長、直近/5期ROEが5%未満 56.8%
5 藤森工業 監査役選任 弁護士、顧問契約 58.5%
6 太陽HD 取締役選任 社長、独立取締役が実質1名 60.4%
7 フタバ産業 監査役選任 筆頭株主(主要取引先)の業務執行者 61.8%
8 クレディセゾン 取締役選任 取引先の元社長 63.3%
9 日本軽金属HD 買収防衛策 更新 63.4%
10 スルガ銀行 退職慰労金 監査役を対象に含む、金額は一任 63.5%

※大戸屋ホールディングスの取締役と監査役13人は62.3~62.6%、コムシードの取締役については4人とも55.8%

2016/06/30 2016年6月度チェックテスト

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【問題1】

コーポレートガバナンス・コードでは、サクセッションプラン(後継者の選任計画)の作成は取締役会の責務とされている。


正しい
間違い
【問題2】

カルテル違反時にリニエンシーを利用すべきであったのにしなかった場合、取締役は善管注意義務違反を問われる可能性がある。


正しい
間違い
【問題3】

サクセッションプランには、「こういう人が必要」という条件を書き込むべきであり、「こういう人はダメ」という否定的な条件を書き込むのは妥当ではない。


正しい
間違い
【問題4】

上場会社が、株主に招集通知を発送する前に、その内容を証券取引所のウェブサイトで開示することは禁止されている。


正しい
間違い
【問題5】

役員業務の引継ぎは、新役員の就任後に旧役員が数日出社して行うのが最も安全であると考えられる。


正しい
間違い
【問題6】

小切手の表面に二重の平行線(横線)を引き「銀行渡り」「BANK」といった文字や「振出口座のある銀行名」を記載することで、小切手は銀行窓口で換金できるようになる。


正しい
間違い
【問題7】

東証一部上場会社のうち独立社外取締役を選任している会社は9割を超えているが、2名以上の独立社外取締役を選任している会社となると5割を切っている。


正しい
間違い
【問題8】

「日本再興戦略2016」によると、有価証券報告書で「当該監査人がその企業の監査に従事してきた期間」を開示させる方針が示されている。


正しい
間違い
【問題9】

決算短信・四半期決算短信は、監査法人による監査や四半期レビューの対象となっている。


正しい
間違い
【問題10】

2009年以降、買収防衛策の導入社数は右肩下がりで落ちているが、その一方で、導入最盛期の80%の企業がいまだに買収防衛策を継続している。


正しい
間違い