2024/12/26 2024年12月度チェックテスト第3問解答画面(正解)

正解です。
金融庁が2024年11月26日に公表した開示府令改正案によると、最近5事業年度(6箇月を1事業年度とする会社にあっては、10事業年度)において保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したものがある場合(最近事業年度末において保有しているものに限る)、銘柄・株式数・貸借対照表計上額に加えて、保有目的を変更した事業年度と保有目的の変更の理由及び保有目的の変更後の保有又は売却に関する方針を開示しなければなりません。開示対象銘柄は過去5年内の投資目的変更分とされており、問題文の「施行前に「政策保有目的から純投資目的に保有目的を変更した株式」については開示対象から外されている」は誤りです。

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2024年12月4日 過去5年以内の政策保有株式の純投資目的への変更、有報での開示強化へ(会員限定)

2024/12/26 2024年12月度チェックテスト第2問解答画面(不正解)

不正解です。
例えば、野村アセットマネジメントはこれまで、「5%未満かつ業界の下位3分の1」とのROE基準を設定し、これに抵触した場合には、取締役選任議案における経営トップ(在任3年以上)の選任に反対してきましたが、2024年11月1日に公表した改定版の議決権行使基準ではROE基準を「5%未満または業界の下位3分の1」へと厳格化するとともに、「キャッシュリッチ企業」については「8%未満または業界の下位2分の1」との基準を別途設定しています(問題文は正しいです)。「キャッシュリッチ企業」は、これまで以上に資本生産性を厳しく問われることになります。

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2024年12月3日 野村アセットが議決権行使基準を厳格化、取締役会の監督機能強化と資本生産性の向上求める(会員限定)

2024/12/26 2024年12月度チェックテスト第2問解答画面(正解)

正解です。
例えば、野村アセットマネジメントはこれまで、「5%未満かつ業界の下位3分の1」とのROE基準を設定し、これに抵触した場合には、取締役選任議案における経営トップ(在任3年以上)の選任に反対してきましたが、2024年11月1日に公表した改定版の議決権行使基準ではROE基準を「5%未満または業界の下位3分の1」へと厳格化するとともに、「キャッシュリッチ企業」については「8%未満または業界の下位2分の1」との基準を別途設定しています(問題文は正しいです)。「キャッシュリッチ企業」は、これまで以上に資本生産性を厳しく問われることになります。

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2024年12月3日 野村アセットが議決権行使基準を厳格化、取締役会の監督機能強化と資本生産性の向上求める(会員限定)

2024/12/26 2024年12月度チェックテスト第1問解答画面(不正解)

不正解です。
野村アセットマネジメントは、投資先の上場企業の取締役会が「モニタリング・ボード」であると認められる場合、取締役選任議案への賛否を判断するROE基準や、同じく役員報酬議案における増額・賞与支給の基準などに抵触があったとしても反対しないことで、上場企業のモニタリング・ボードへの移行を後押しするという独自の議決権行使基準を設けています(問題文は正しいです)。

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2024年12月3日 野村アセットが議決権行使基準を厳格化、取締役会の監督機能強化と資本生産性の向上求める(会員限定)

2024/12/26 2024年12月度チェックテスト第1問解答画面(正解)

正解です。
野村アセットマネジメントは、投資先の上場企業の取締役会が「モニタリング・ボード」であると認められる場合、取締役選任議案への賛否を判断するROE基準や、同じく役員報酬議案における増額・賞与支給の基準などに抵触があったとしても反対しないことで、上場企業のモニタリング・ボードへの移行を後押しするという独自の議決権行使基準を設けています(問題文は正しいです)。

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2024年12月3日 野村アセットが議決権行使基準を厳格化、取締役会の監督機能強化と資本生産性の向上求める(会員限定)

2024/12/25 【役員会 Good&Bad発言集】振込手数料の減額

上場会社A社の取締役会において、社外取締役より「買掛金の支払い時に振込手数料を先方・当方どちらの負担にしているか教えて欲しい」との発言があり、これに対して次の3人が下記の発言を行いました。誰の発言がGood発言でしょうか?

財務担当取締役A:「先方との契約内容によるのですが、当社の基本契約書ひな形では先方(受注者)負担となっています。これは民法の原則に沿った定めです。売掛金を回収してキャッシュを手にする側が資金回収コストを負担するのは当然のことです。」

取締役B:「下請法が適用される相手に対してそのひな形を使うと下請法違反になるので注意が必要ですね。」

取締役C:「それは企業取引研究会の提案どおりに下請法運用基準が改正されればの話ですよね。」

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2024/12/25 【役員会 Good&Bad発言集】振込手数料の減額(会員限定)

<解説>
民法上、振込手数料は発注者負担が原則

民法では弁済の費用を債務者(発注者)が負担することを原則としています(民法485条)。

弁済の費用に関する民法の定め
民法495条(弁済の費用)
弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、債務者の負担とする。ただし、債権者が住所の移転その他の行為によって弁済の費用を増加させたときは、その増加額は、債権者の負担とする。

ここで「債務者」とは発注者と受注者の関係では発注者を指します。また、弁済が金融機関の口座を通じた振込による場合、金融機関の振込手数料が上記の「弁済の費用」に該当することになります。

もっとも企業間の取引においては、基本契約書を締結しておき、代金の支払い時における振込手数料の扱いにつき事前に合意しておくことが一般的であり、この振込手数料の扱いについての合意が民法495条の「別段の意思表示」に該当します。

振込手数料の扱いは、発注者側が振込手数料を減額して振り込むパターン(受注者負担)とそうでなく全額を振り込むパターン(発注者負担)の2つのパターンがあります。業界によっては、受注者側が負担しているケースがほとんどの業界もありますが、混在している業界や発注者負担が通常の業界もあります。業界の取引慣行の他に、取引当事者間の力関係次第で振込手数料の負担が変わることもあります。唯一無二の製品やサービスを提供している会社が受注する場合、振込手数料の発注者負担を取引相手(発注者)に飲ませることが可能になります。

下請法の適用関係にある親事業者と下請事業者の取引の場合、親事業者の力が圧倒的に強いことから、下請事業者が振込手数料の負担を強いられるケース(受注者負担)が多いと言われています。現行の下請法や下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準(以下、運用基準)では下請事業者が振込手数料の受注者負担を強いられることそれ自体については特段規制をしておらず、単に運用基準で「書面の合意なく下請代金の額から振込手数料相当額を差し引くこと」「書面で実費以上の振込手数料の減額を合意すること」につき禁止するに留まっています。

下請法運用基準における振込手数料に関する記述
情報成果物作成委託における違反行為事例
(中略)
3-13 合意なく振込手数料を負担させることによる減額
 親事業者は、プログラムの作成等を下請事業者に委託しているところ、下請代金を下請事業者の銀行口座に振り込む際の手数料を下請事業者が負担する旨書面で合意していないにもかかわらず、下請代金の額から振込手数料相当額を差し引いた。
3-14 実費を超える振込手数料を負担させることによる減額
 親事業者は、船舶の設計図の作成を委託している下請事業者との間で、下請代金を下請事業者の銀行口座に振り込む際の手数料を下請事業者が負担する旨書面で合意していたが、自社が実際に支払う振込手数料を超える額を下請代金から差し引いた。
(後略)
下請法改正に向け報告書が公表

公正取引委員会と中小企業庁が共同で設置した企業取引研究会は2024年12月25日、下請法の改正等を提案する報告書を明らかにしました(報告書については2024年12月19日のニュース『下請法改正の内容が判明 「弱い者達がさらに弱い者をたたく」状況を変えるためにすべきこと』を参照)。これによると、上述の下請法運用基準の定めを改正することが提案されています(報告書24ページを参照)。

企業取引研究会の報告書における振込手数料についての提案
これまで下請法の運用では、「下請事業者と書面で合意することなく、下請代金を下請事業者の銀行口座へ振り込む際の手数料を下請事業者に負担させ、下請代金から差し引くこと」を減額に当たるとしてきた(下請法運用基準 第4の3(1))。この運用の在り方を見直し、振込手数料を下請事業者に負担させる行為は、合意の有無にかかわらず、下請法上の違反に当たることとし、その旨、解釈を変更して、運用基準において明示すべきである。また、振込手数料に限らず、ファクタリングの手数料など、決済手段を利用する際に伴う費用についても、同様の取扱いとすべきである。

上記の提案は下請法そのものの改正ではなく下請法運用基準の見直し(下請法の解釈の見直し)を提案するものです。この下請法運用基準の見直しが実現すれば、親事業者はたとえ下請事業者との間で合意があったとしても、振込手数料を下請事業者に負担させることが下請法違反になります。

なお、企業取引研究会の報告書には、下請法を改正し、現行の資本金基準に加えて従業員数基準を新設することが提案されています。これが実現すると下請法の適用範囲が広がることになります。資本金だけでなく従業員数も気にしながら、下請法の適用があるかどうかを見極め、それに応じて振込手数料の取扱いを変えるのは実務的に手間がかかることになります。よって、下請法改正を機に、下請法の適用がない大企業間の代金振込時にも振込手数料を振込者が負担(発注者負担)するようになる動きが広がる可能性があります。

さて、以上の解説をご覧いただければ、誰の発言がGOOD発言か、もうお分かりですね。正解は以下のとおり。

<正解>
GOOD発言はこちら

取締役C:「それは企業取引研究会の提案どおりに下請法運用基準が改正されればの話ですよね。」
コメント:取締役Cの発言は、現行の下請法運用基準だけでなく、企業取引研究会の報告書案も理解した上での発言です。改正動向にまで目配りができているGOOD発言です。

BAD発言はこちら

財務担当取締役A:「先方との契約内容によるのですが、当社の基本契約書ひな形では先方(受注者)負担となっています。これは民法の原則に沿った定めです。売掛金を回収してキャッシュを手にする側が資金回収コストを負担するのは当然のことです。」
コメント:民法では弁済の費用を債務者(発注者)が負担することが原則となっています(民法485条)。つまり、自社の買掛金について銀行口座への振り込みによる支払いを行う場面であれば、当該振込手数料は自社が負担するのが民法上の原則に沿った対応となります。財務担当取締役Aは民法の原則についての理解を間違えているため、取締役Aの発言はBAD発言と言わざるを得ません。

取締役B:「下請法が適用される相手に対してそのひな形を使うと下請法違反になるので注意が必要ですね。」
コメント:現行の下請法の運用基準では下請事業者が振込手数料の受注者負担を強いられることそれ自体については特段規制をしておらず、単に「書面の合意なく下請代金の額から振込手数料相当額を差し引くこと」「書面で実費以上の振込手数料の減額を合意すること」につき禁止するに留まっています。本発言は下請法の運用基準の理解が不十分なBAD発言と言わざるを得ません。