2024/12/13 監査役が執行側の意思を一切確認せず報酬額を変更、否決は可能?(会員限定)

株式報酬を導入する企業が相次ぐなど、取締役の報酬は指名とともにコーポレートガバナンスの実効性を確保するうえでのカギとなる。一方、監査役に対しては、株式報酬を含む業績に連動する報酬は監査役の独立性を損なう可能性があるとして一般的に付与されず、ほとんどの企業では基本報酬のみとなっており、監査役の報酬が話題に上ることは多くない。こうした中、近年、監査役が執行側の意思を一切確認することなく、監査役の報酬額を監査役だけで協議して変更しまったという事例が一部の上場企業で見受けられる。取締役や執行側からは、これに対し異議を唱えたり、報酬額の変更を否決したりする方法はあるのかといった質問が当フォーラムにも寄せられている。

会社法の規定を確認すると、監査役の報酬はまず「総額」について株主総会の決議を経る必要がある。その後、監査役同士で協議し、株主総会で決議された報酬総額の範囲内で、各監査役の報酬を定めることになる(会社法387条2項)。

会社法387条(監査役の報酬等)
監査役の報酬等は、定款にその額を定めていないときは、株主総会の決議によって定める。
2 監査役が二人以上ある場合において、各監査役の報酬等について定款の定め又は株主総会の決議がないときは、当該報酬等は、前項の報酬等の範囲内において、監査役の協議によって定める。
3 監査役は、株主総会において、監査役の報酬等について意見を述べることができる。

つまり、会社法上は監査役の報酬に執行側の意思が反映されることは予定されていない。

もっとも、これは会社法上の定めに過ぎず、実務では監査役の報酬は執行側と協議のうえで決定するのが一般的となっている。その理由として考えられるのが、事前の“握り”だ。株主総会に監査役選任議案を上程するのは執行側の取締役であり、監査役には同意権や株主総会での意見陳述権しか認められていない。そして、執行側が監査役候補者を探索する際には執行側から報酬予定額について事前に打診があり、暗黙の約束が交わされている。その結果、当初の報酬予定額から大きく外れる額を監査役会単独では決めにくくなるという事情がある。また、監査役は業務を執行しないことから、間接部門と同様、どうしても社内での予算獲得権限(予算に対する発言権)が弱い立場にあることも会社法上の定めが適切に機能していない理由の一つと言える。

こうした一般的な慣行に反し、監査役が執行側の意思を一切確認せずに報酬額を変更するという状況からは、監査役がそれまでの報酬額に不満を持っていることが想定される。とりわけ、近年の社外取締役の報酬の高騰を目にして、一向に上がらない監査役報酬に対して不満を抱えているであろうことは容易に想像がつく。また、監査役と執行側との関係が必ずしも良いものではないことも考えられる。しかし、上記のとおり、会社法上は監査の独立性を担保する観点から、監査役の報酬は監査役の協議により定めるものとされている以上、株主総会で決議された上限額の範囲内であれば、取締役や執行側がこれを覆すことはできないので留意したい。

見方を変えれば、取締役・執行側と監査役の関係に一定の緊張感があることは、ガバナンスの観点からは望ましいこととも言える。また、事前の“握り”の存在は監査役の独立性を間接的に脅かすものであり、健全とは言えない。取締役や執行側は、監査役の行動に目くじらを立てるのではなく、これを機に監査役の独立性を改めて認識する必要があろう。

2024/12/13 監査役が執行側の意思を一切確認せず報酬額を変更、否決は可能?

株式報酬を導入する企業が相次ぐなど、取締役の報酬は指名とともにコーポレートガバナンスの実効性を確保するうえでのカギとなる。一方、監査役に対しては、株式報酬を含む業績に連動する報酬は監査役の独立性を損なう可能性があるとして一般的に付与されず、ほとんどの企業では基本報酬のみとなっており、監査役の報酬が話題に上ることは多くない。こうした中、近年、監査役が執行側の意思を一切確認することなく、監査役の報酬額を監査役だけで協議して変更しまったという事例が一部の上場企業で見受けられる。取締役や執行側からは、これに対し異議を唱えたり、報酬額の変更を否決したりする方法はあるのかといった質問が当フォーラムにも寄せられている。・・・

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2024/12/12 同意なき買収とその対抗策の考え方

フィデューシャリーアドバイザーズ代表
早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター 招聘研究員 吉村一男

セブン&アイ・ホールディングスが、カナダのアリマンタシォン・クシュタールから同意なき買収提案を受けたことは周知のとおり(2024年9月6日のニュース『「企業買収における行動指針」が影響力を持つようになった背景』参照 引用:上場会社役員ガバナンスフォーラム)。かつて日本では同意なき買収はほとんど行われておらず、“対岸の火事”のように捉えられていた。しかし、経済産業省が2023年8月31日に、同意なき買収やその対抗策に関するガイドラインとも言える「企業買収における行動指針」(以下、企業買収指針)を公表して以降、潮目が明らかに変わった。

経済産業省と言えば、経済や産業の発展、対外経済関係の円滑な発展、資源やエネルギーの安定供給、知的財産権の保護をはじめとする経済安全保障政策などを担う省庁であることから、同意なき買収を「防衛」する政策を推進するイメージがあるかもしれない。しかし、企業買収指針では、同意なき買収は「買収によるシナジーの実現や、非効率な経営の改善などは、企業価値(将来フリーキャッシュフローの割引現在価値)を本源的価値(現在の経営資源を効率的な企業経営のもとで有効活用すれば実現できる価値)に近付け、又は本源的価値を高めるための、経営にとっての一つの重要な手段」、「現在の株価(現在の経営陣が経営し続けることを前提として市場が見通している株式の価値)に現れている水準よりも企業の価値を大きく向上させることに買収者が自信を持っている場合に行われるもの」であり、「買収の可能性があることは、現在の経営陣に対する規律として機能する」と指摘し(2.2.1)、同意なき買収を正面から肯定している。

そして、「取締役会は、買収者が提示する買収価格や企業価値向上策と現経営陣が経営する場合の企業価値向上策を、定量的な観点から十分に比較検討することが望ましい」「買収価格は直前の株価よりも高いと考えられ、取締役会として買収提案に賛同しない場合には、この点を踏まえた説明が事後的に必要となり得る」と指摘し(3.1.2)、同意なき買収を理由なく対抗することを正面から否定している。

このような考え方は、米国や英国では一般的なものとなっている。なぜなら、取締役は株主から調達した資本を事業に投資することによって企業価値を創造するとともに、それを資本市場に正しく伝え、株価を高めなければならず、これを怠る可能性がある取締役に対する監督の仕組みがコーポレートガバナンスであると考えられているからだ。

コーポレートガバナンスの手法を、取締役にとって“劇薬”である順にリストアップすると、・・・

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2024/12/12 同意なき買収とその対抗策の考え方(会員限定)

フィデューシャリーアドバイザーズ代表
早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター 招聘研究員 吉村一男

セブン&アイ・ホールディングスが、カナダのアリマンタシォン・クシュタールから同意なき買収提案を受けたことは周知のとおり(2024年9月6日のニュース『「企業買収における行動指針」が影響力を持つようになった背景』参照 引用:上場会社役員ガバナンスフォーラム)。かつて日本では同意なき買収はほとんど行われておらず、“対岸の火事”のように捉えられていた。しかし、経済産業省が2023年8月31日に、同意なき買収やその対抗策に関するガイドラインとも言える「企業買収における行動指針」(以下、企業買収指針)を公表して以降、潮目が明らかに変わった。

経済産業省と言えば、経済や産業の発展、対外経済関係の円滑な発展、資源やエネルギーの安定供給、知的財産権の保護をはじめとする経済安全保障政策などを担う省庁であることから、同意なき買収を「防衛」する政策を推進するイメージがあるかもしれない。しかし、企業買収指針では、同意なき買収は「買収によるシナジーの実現や、非効率な経営の改善などは、企業価値(将来フリーキャッシュフローの割引現在価値)を本源的価値(現在の経営資源を効率的な企業経営のもとで有効活用すれば実現できる価値)に近付け、又は本源的価値を高めるための、経営にとっての一つの重要な手段」、「現在の株価(現在の経営陣が経営し続けることを前提として市場が見通している株式の価値)に現れている水準よりも企業の価値を大きく向上させることに買収者が自信を持っている場合に行われるもの」であり、「買収の可能性があることは、現在の経営陣に対する規律として機能する」と指摘し(2.2.1)、同意なき買収を正面から肯定している。

そして、「取締役会は、買収者が提示する買収価格や企業価値向上策と現経営陣が経営する場合の企業価値向上策を、定量的な観点から十分に比較検討することが望ましい」「買収価格は直前の株価よりも高いと考えられ、取締役会として買収提案に賛同しない場合には、この点を踏まえた説明が事後的に必要となり得る」と指摘し(3.1.2)、同意なき買収を理由なく対抗することを正面から否定している。

このような考え方は、米国や英国では一般的なものとなっている。なぜなら、取締役は株主から調達した資本を事業に投資することによって企業価値を創造するとともに、それを資本市場に正しく伝え、株価を高めなければならず、これを怠る可能性がある取締役に対する監督の仕組みがコーポレートガバナンスであると考えられているからだ。

コーポレートガバナンスの手法を、取締役にとって“劇薬”である順にリストアップすると、①同意なき買収、➁取締役に対する訴訟、③株主総会、④取締役会の順と言われている。一番の劇薬である同意なき買収は、取締役が企業価値を本源的価値に近付けることができず、たとえ近付けたとしても資本市場がこれを評価せず株価が低い場合に、取締役をその脅威にさらすことになるが、結果として、より有能な取締役が選任されることになるため、コーポレートガバナンス上、重要なメカニズムと考えられている。

同意なき買収は1980年代、米国でその嵐が吹き荒れた。そこで企業の弁護団は、「ポイズンピル(Poison Pill)」を開発した。ポイズンピルの考案者であるマーティン・リプトン弁護士は当時、「取締役は、買収者が提示した買収価格が株価よりも高いからといって買収提案に応じる必要はない」と主張した。一方、アカデミックの世界では、株価を上回る買収提案があれば、それ自体望ましいことであり、買収を阻止するための取締役会の行動は、最も厳格な司法審査を受けるべきであると主張した。


ポイズンピル : ライツプランとも呼ばれる。「敵対的買収者が被買収企業の株式の一定割合を取得した場合、既存株主は時価より安い価格で新株を購入できる」という権利(ライツ)を既存株主に与える手法。新株が発行されれば、敵対的買収者の持株比率は低下するとともに、1株当たりの株価も安くなり、敵対的買収者は大きな損失を被ることになる。「ポイズンピル(毒薬条項)という名称は、毒薬が回って体が弱るようなイメージがあることから来ている。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

しかし、1985年のUnocal(ユノカル)事件において、デラウエア州の最高裁判所はこの考え方を否定し、買収者が提示した買収価格(1株当たり54ドル)とそれまでの株価(44ドルより高い価格で取引されたことがない)の間に大きな隔たりがあったにもかかわらず、「ユノカルの価値は、提案された1株当たり54ドルを実質的に上回っている」という取締役会の判断を尊重した。また、1995年のUnitrin(ユニトリン)事件では、デラウエア州の最高裁判所は「取締役は、市場が会社の株式を過小評価(undervalue)していると判断し、現在の経営計画の下での会社の長期的価値を反映しない提案から株主を保護する特権を有する」と判示した。その後も、買収の提案が事前の株価を上回っている場合でも、買収者の提示した買収価格が不適切であるという取締役会の意見を尊重する判決が相次ぎ、この裁判所の判断は現在も維持されている。


Unocal(ユノカル)事件 : 米国の石油会社であるユノカル(Unocal Corporation)が、同じく米国の石油会社のメサ・ペトロリアム(Mesa Petroleum Co.)による敵対的買収を防ぐために自社株買いを行うことが合法かどうかが争われた事件。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)
Unitrin(ユニトリン)事件 : 米国の保険会社ユニトリン(Unitrin)が、米国の投資会社アメリカン・ジェネラル(American General)による敵対的買収の試みを防ぐために行った「毒薬条項」(poison pill)や「株主権利計画」(shareholder rights plan)など一連の買収防衛策の合法性や適切性が争われた事件。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

同意なき買収は日常的に起こっているが、今年話題になったのが、オーストラリアの世界最大級の資源・鉱業会社であるBHPグループによる、107年の歴史を持つ英国の同業 アングロ・アメリカンに対する同意なき買収提案だ。BHPグループは2024年4月24日、アングロ・アメリカンに対し、同社が抱える南アフリカ共和国のプラチナと鉄鉱石の事業をスピンオフした上で、430億ドル(約6兆6900億円)で買収する提案をした。BHPグループは、電気自動車(EV)の普及などで需要が伸びると見込まれる銅事業に関心があり、南米の上位10位までの銅鉱山のうち3つの権益を保有するアングロ・アメリカンに目を付けたと言われている。当時、BHPグループの時価総額は約1490億ドル(約23兆円)、アングロ・アメリカンの株価は過去1年で12%下落し、時価総額は270億ポンド(約5兆2200億円)であった。しかし、アングロ・アメリカンは4月26日、BHPグループが提示した価格はアングロ・アメリカンの価値を「過小評価(undervalue)」しているとして、取締役の全会一致でこれを拒否した。その後、BHPグループは5月7日と20日に買収価格を引き上げ、最終的に490億ドル(7兆7000億円)を提示したが、アングロ・アメリカンは、買収ストラクチャーの変更と南アフリカ共和国での競争法上の買収承認取得の確約を要求した。BHPグループは5月29日、当該承認取得を後押しすると確約したものの、アングロ・アメリカンの南アフリカのプラチナと鉄鉱石の事業事業を分離するという買収のストラクチャーについては譲歩しなかったため交渉は決裂し、本買収スキームは実現しなかった。その結果、アングロ・アメリカンの株価は一時7.6%安まで売られた。アングロ・アメリカンは今後、単独で株主により多くの価値を創出しなければならず、それができない場合には、取締役に圧力がかかり、再びBHPグループやその他の同業他社による買収のターゲットになる可能性がある。


スピンオフ : 企業や組織の一部を分離し、別個の独立した企業や組織とすること。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)
競争法 : 市場における公正で自由な競争を阻害する行為を禁止する法律の総称。日本では「独占禁止法」が相当する。(文責:上場会社役員ガバナンスフォーラム)

全ての上場企業は、競争法や経済安全保障規制上の問題がなければ、いつ買収されてもおかしくない時代に入った。同意なき買収はコーポレートガバナンスの一手法であり、取締役が企業価値を本源的価値に近付けることができず株価が低迷している場合に、より有能な取締役を選任する重要なメカニズムである。これに対抗するためには、取締役が平時から自社の本源的価値を把握し、株価に反映させるとともに、有事の際には、買収者が提示した買収価格は「過小評価」であることを株主に理解してもらうしかない。それができなければ、たとえ一度は対抗できたとしても、再び同意なき買収のターゲットになる。

日本では、東京証券取引所が2023年3月31日に“PBR改善ガイドライン”とも言える「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を公表して以降、資本コストや株価を意識した開示が増加しているが、今後は企業価値を本源的価値に近付ける努力をしているかが問われることになろう。

<参考文献>
・吉村一男「支配権市場のパラダイムシフトと取締役会のマインドセット」企業会計76巻11号(2024年)98頁

2024/12/11 WEBセミナー『取締役の個人評価に関する論点整理』配信開始!

2024年12月11日(水)より下記のWEBセミナーの配信を開始いたしました。

テーマ 講師
取締役の個人評価に関する論点整理 WTW シニアディレクター
Employee Experience(EX) 統括
平本 宏幸 様

■WEBセミナーの詳細

セミナー
の内容
本セミナーでは、まず取締役の個人評価が注目される背景について、規制・ガイドライン等の動向を踏まえ説明していただいた後、取締役の個人評価で先行している欧米企業における状況を紹介していただきつつ、日本企業において取締役の個人評価を進めるにあたってどのような課題があるのか、何をどのような切り口で進めていけばよいのか、さらに、現状で日本企業が取締役の個人評価を行うのであればどのようなやり方が考えられるのか、具体的な方法論についても解説していただきます。
講師のご紹介 平本 宏幸(ひらもと・ひろゆき)様
WTW シニアディレクター
Employee Experience(EX) 統括
入社以来、人・組織に関する課題解決を通じた変革支援のコンサルティングに一貫して従事している。人・組織に関するソフトな課題を主として扱う部門を統括。近年は特に、経営者の後継者計画、指名委員会運用支援、リーダー開発・エグゼクティブアセスメント、タレントマネジメントの戦略構築・実行支援において豊富なコンサルティング経験を有する。

会員の方は下記URLよりWEBセミナーを視聴いただくことができます。
■会員向けURL(ログインが必要です)
/member/webseminar-webseminar-l/75632/

非会員の方は下記URLよりWEBセミナーの視聴をお申込みいただけます。
■非会員向けURL(グーグルフォームが立ち上がります)
https://forms.gle/aasZnao95mCf2ea2A

<収録月>
2024年11月

<収録時間>
54分

<視聴環境>
ブラウザー上で視聴できます。インターネットエクスプローラー、エッジで再生できない場合は、ChromeまたはFirefoxなど他のブラウザーをお試しください。また、インターネットに接続する際にプライベートネットワークやプロキシサーバーを経由している場合やファイアーウォールのセキュリティレベルが高い場合には、サンプル動画が再生されない可能性があります。
万が一、こちらのサンプル動画が再生されない場合、端末を管理するシステム管理者にお問い合わせください。

2024/12/11 【WEBセミナー】取締役の個人評価に関する論点整理

概略

【WEBセミナー公開開始日】2024年12月11日

本セミナーでは、まず取締役の個人評価が注目される背景について、規制・ガイドライン等の動向を踏まえ説明していただいた後、取締役の個人評価で先行している欧米企業における状況を紹介していただきつつ、日本企業において取締役の個人評価を進めるにあたってどのような課題があるのか、何をどのような切り口で進めていけばよいのか、さらに、現状で日本企業が取締役の個人評価を行うのであればどのようなやり方が考えられるのか、具体的な方法論についても解説していただきます。

講師のご紹介 平本 宏幸(ひらもと・ひろゆき)様
WTW シニアディレクター
Employee Experience(EX) 統括
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セミナー資料 取締役の個人評価に関する論点整理.pdf
セミナー動画

取締役の個人評価に関する論点整理

75632

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2024/12/11 【WEBセミナー】取締役の個人評価に関する論点整理(会員限定)

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【WEBセミナー公開開始日】2024年12月11日

本セミナーでは、まず取締役の個人評価が注目される背景について、規制・ガイドライン等の動向を踏まえ説明していただいた後、取締役の個人評価で先行している欧米企業における状況を紹介していただきつつ、日本企業において取締役の個人評価を進めるにあたってどのような課題があるのか、何をどのような切り口で進めていけばよいのか、さらに、現状で日本企業が取締役の個人評価を行うのであればどのようなやり方が考えられるのか、具体的な方法論についても解説していただきます。

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2024/12/10 サステナビリティ情報の保証業務、監査法人に限定せず 「profession-agnostic制度」を導入へ(会員限定)

我が国初となるサステナビリティ開示基準(SSBJ基準)は、プライム市場上場企業のうち時価総額3兆円以上の企業に対して2027年3月期から先行して適用され、その翌年に時価総額1兆円以上の企業、その後順次適用対象を拡大し、最終的には2030年代に全プライム市場上場企業に適用される方向となっているが、企業にとって、コストや事務負担の観点から気になるのが、サステナビリティ情報の信頼性を担保する「保証」の問題だ。


SSBJ : 日本における非財務開示の基準を作成する団体。IFRS(国際財務報告基準)の母体であるIFRS財団が「国際サステナビリティ基準審議会(ISSB=International Sustainability Standards Board)」を設立し、非財務開示の国際的な基準「サステナビリティ報告基準」を策定することを受け、日本では財務会計基準機構(FASF)が母体となり、IFRS財団におけるISSBに相当するSSBJ(Sustainability Standards Board of Japan)が2022年7月1日に設立された。

この点について、金融審議会に設置された「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ」(以下、WG)は、12月2日に開催された第5回会合でサステナビリティ保証制度などについて検討。まず保証の範囲については、「時価総額3兆円以上」「1兆円以上」「5,000億円以上」のそれぞれについて、導入から2年間は保証範囲をスコープ1・2、ガバナンスおよびリスク管理とし、3年目以降については、国際動向等を踏まえ、WGで継続して検討することが提案され、おおむね賛同を得た。ただし、企業側からは、米国と同様に当面はスコープ1・2のみを対象とすべきとの反対意見が上がっている。


スコープ1・2 : スコープ1 : 事業者自らによる温室効果ガスの直接排出のこと。 スコープ2 : 他社から供給された電気、熱、蒸気の使用に伴う温室効果ガスの間接排出のこと。 スコープ3 : 事業者自ら排出している温室効果ガス(二酸化炭素等)であるScope1、Scope2以外の間接排出、具体的には「事業者の活動に関連する他社」による温室効果ガスの排出のこと。

注目されるのが、保証業務の担い手だ。WGでは、サステナビリティ保証業務を公正かつ的確に遂行するに足りる体制が整備されていることを条件に、監査法人に限定しない「profession-agnostic制度」(特定の職業や専門分野に依存しない制度)を導入することが提案され、賛同意見が相次いだ。また、保証業務提供者の保証の質を確保するために「登録制度」を導入し、監査法人であるか、それ以外の保証業務提供者であるかにかかわらず、義務・責任、倫理・独立性などの点において、制度上同等なものとする。さらに、国際的な保証基準を参考にしつつ日本でも「保証基準」を作成することとし、今後「サステナビリティ情報の保証に関する専門グループ」を設置して検討を進める方針。この保証基準は、国際監査・保証基準審議会(IAASB)が公表した国際サステナビリティ保証基準(ISSA)5000「サステナビリティ保証業務の一般的要求事項」をベースに検討すべきとの意見が出された。


agnostic : 特定の技術やプラットフォームに依存しないことを意味する。
国際監査・保証基準審議会(IAASB) : 英語の正式名称は「International Auditing and Assurance Standards Board」で、監査および保証業務に関する国際基準を策定する機関。高品質な監査および保証基準を設定し、これらの基準の受け入れと適用を促進することを目的とする。これにより、世界中の監査および保証業務の品質と一貫性を高め、専門家に対する信頼を強化することを目指している。

企業にとっては、保証業務を依頼する選択肢が増えることで、コスト削減にもつながりそうだ。

2024/12/10 サステナビリティ情報の保証業務、監査法人に限定せず 「profession-agnostic制度」を導入へ

我が国初となるサステナビリティ開示基準(SSBJ基準)は、プライム市場上場企業のうち時価総額3兆円以上の企業に対して2027年3月期から先行して適用され、その翌年に時価総額1兆円以上の企業、その後順次適用対象を拡大し、最終的には2030年代に全プライム市場上場企業に適用される方向となっているが、企業にとって、コストや事務負担の観点から気になるのが、サステナビリティ情報の信頼性を担保する「保証」の問題だ。


SSBJ : 日本における非財務開示の基準を作成する団体。IFRS(国際財務報告基準)の母体であるIFRS財団が「国際サステナビリティ基準審議会(ISSB=International Sustainability Standards Board)」を設立し、非財務開示の国際的な基準「サステナビリティ報告基準」を策定することを受け、日本では財務会計基準機構(FASF)が母体となり、IFRS財団におけるISSBに相当するSSBJ(Sustainability Standards Board of Japan)が2022年7月1日に設立された。

この点について・・・

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2024/12/09 コンプライアンスに敏感な大企業で安易なステマ規制違反が起こる背景

周知のとおり、広告であるにもかかわらず広告であることを隠す「ステルスマーケティング」(略称:ステマ)は昨年(2023年)10月に景品表示法の規制対象に加えられ(規制の経緯については2023年1月17日のニュース「“ステマ天国”の汚名返上に向けた第一歩 まずは広告主を告示で規制」参照)、今年(2024年)6月にはステマ規制の適用第1号事案が公表されたところだ(ステマ規制第1号事案の詳細は2024年6月18日のニュース「ステマ規制に措置命令、第1号事案から読み解く規制内容」参照)。その3か月後の9月には第2号事案として、RIZAPグループ(札証アンビシャス市場上場)の子会社RIZAPが運営する「chocoZAP」の自社ウェブサイトにおける広告にステマ規制が適用されるなど(2024年9月4日のニュース「ステマ規制第2号案件から学ぶべきこと」参照)、景品表示法を所管する消費者庁はステマ規制の運用を積極化させている。そして11月13日には、第3号事案として大正製薬(親会社の大正製薬ホールディングスは2024年4月9日に東証スタンダード市場への上場を廃止)のサプリメント「NMN taisho」の広告をステマ規制違反として同社に措置命令を行った。「ステマがあふれかえっている」とも言われているサプリメント業界では初の適用事例となる。・・・


ステルス : ステルスには「隠密」「こっそり行う」といった意味がある。
措置命令 : 法律に規定する措置をとるよう命じる行政処分

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